研究課題/領域番号 |
20K12193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2021-2022) 東京医科大学 (2020) |
研究代表者 |
宮宗 秀伸 国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (80422252)
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研究分担者 |
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (00232471)
小川 夕輝 東京医科大学, 医学部, 助手 (20529250)
表原 拓也 東京医科大学, 医学部, 客員研究員 (40800545)
永堀 健太 東京医科大学, 医学部, 客員研究員 (50759561)
倉升 三幸 (北岡三幸) 東京医科大学, 医学部, 助手 (70468643)
高野 海哉 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (70620475)
松野 義晴 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (00376378)
吉岡 広陽 国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (50523411)
横田 理 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (70706605)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Early life stress / 新生児期母児分離 / 雄性生殖器系 / セルトリ細胞 / p27 / コルチコステロン / Early Life Stress / アンドロロジー / 次世代影響 / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
過去数十年の間に日本を含む先進諸国において男性(雄性)の精子数減少が進行しており、過去に様々な先行研究が行われてきたが、原因は明らかになっていない。研究代表者のこれまでの予備検討は、児におけるEarly Life Stress(発達早期の保育環境の変化によって児に生じるストレスの総称)が、雄性生殖器系に様々な影響をおよぼすこと、さらにこれらの影響は次世代に引き継がれる可能性があることを示している。本研究はEarly Life Stressが雄性生殖器系に影響をおよぼす分子機構を評価すると同時に、経世代的な影響を引き起こすメカニズムの解析を行い、環境要因によって生じる雄性生殖障害の予防を目指す。
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研究実績の概要 |
本課題では新生児期母児分離ストレスが雄性生殖器系へおよぼす影響を評価する。2020年度から2021年度にかけて、新生児期母児分離ストレスがマウスにおいて思春期以降に、精巣の重量減少、精細管の萎縮、造精細胞数の減少、セルトリ細胞数の減少、精上皮の活性減少、精巣上体尾部の成熟精子数の減少、および血中テストステロン濃度の減少を引き起こすことを確認し、さらにセルトリ細胞数の減少を引き起こすメカニズムとしてストレスホルモンであるコルチコステロンとサイクリン依存性キナーゼインヒビターp27(セルトリ細胞増殖停止因子)が関係している可能性を示唆するデータが得られた。すなわち発達早期にコルチコステロンを投与したマウス精巣では思春期前のライフステージにおいてp27陽性セルトリ細胞数の増加とセルトリ細胞数の減少が認められた。これに対して2022年度は発達早期にコルチコステロンを投与したマウスについて、雄性生殖器系における影響の評価を、思春期以降のライフステージにおいて行った。セサミオイルに溶解したコルチコステロンを生後1日目 から10日目まで、一日当たり0.36 mg/kg body weightの量で、皮下注射によって投与し、10週齢時において評価したところ、セサミオイルのみを投与した対照マウスと比較して、コルチコステロン投与マウスでは精巣重量の減少やセルトリ細胞数の減少、精巣上体尾部に存在する成熟精子数の減少が認められた。 また研究代表者らは本研究に用いるストレスモデルマウス作成のためのプロトコールの構築を既に終えているが、2022年度はモデルマウス作成プロトコールの改良を試み、一定の成果を出しつつある。すなわちこの手法はこれまでのモデルと同様に新生児期に児にストレスを誘導することにより雄性生殖器系に健康影響を生じるモデルであるが従来法よりもより強い影響をおよぼす可能性が見込まれており、現在詳細評価を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は新生児期母児分離マウスから得られた精子について、エピゲノム解析を実施する計画であったが、発達早期にコルチコステロンを投与したマウスに関する思春期以降における雄性生殖器系への影響の評価解析を優先したことから、実施に至っていない。しかしながらこの解析は、新生児期母児分離ストレスが雄性生殖器系へ健康影響を生じるメカニズムの解析のために必要であり、解析を優先させたことは研究ストラテジーの観点から妥当であったと判断している。また、エピゲノム解析については外部委託業者との打ち合わせを重ね、解析に要する試料の精製度の確認をはじめ、解析に支障が生じないように委託業務に関する調整を行ってきた。このことから、現在までの進捗状況は「(3)やや遅れている」に当てはまると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況は「(3)やや遅れている」に当てはまると判断したが、研究計画の遅れについては本研究課題の補助事業期間の延長を行うことで対応する。発達早期にコルチコステロンを投与したマウスに関しての思春期以降における雄性生殖器系への影響の評価解析は完了しており、エピゲノム解析に供する精子ゲノムDNAの精製方法の条件検討も既に完了していることから、さらに研究計画が遅れる要素は現在のところ見込まれないと判断しており、研究計画そのものの大幅な変更の必要はないと思われる。研究計画にある「新生児期母児分離ストレスが次世代の雄性生殖器系におよぼす影響の評価」についても、2023年度に実施する。
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