研究課題/領域番号 |
20K12199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
伊藤 智彦 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (60391067)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 発達神経毒性 / 環境汚染物質 / マウスES細胞 / 殺虫剤 / グリア細胞 / 神経発達毒性 / 多能性幹細胞 / 化学物質 / in vitro |
研究開始時の研究の概要 |
近年、自閉症などの神経発達症の増加が報告されている。この原因の一つとして、我々が日常的に曝露されている環境中の化学物質による影響が考えられる。化学物質の神経発達毒性評価は動物曝露実験が推奨されるが、データを得るのに時間を要するため、より短期間で評価可能な代替法の必要性が生じてきた。本研究では、神経発達症に関わる神経発達期のプロセスに着目した新たな神経発達毒性評価系の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
近年、神経発達症の発症率が増加してきており、環境中の化学物質曝露の影響が要因の一つとして懸念されている。本研究では、マウスES細胞を用いた神経発達毒性評価系の検討を目的とした。マウスES細胞由来の神経幹細胞を用い、動物曝露実験で神経発達毒性が報告されている殺虫剤を用いて検討を行った結果、神経幹細胞からグリア細胞への分化が顕著に抑制されることがわかった。この系におけるグリア細胞分化に対する影響は、これまで報告されているin vitroでの神経発達毒性影響と比べても非常に感受性が高いことがわかり、神経発達毒性のin vitroスクリーニング手法として有効であることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経発達毒性は動物曝露実験により評価されるが、時間的、コスト的、動物愛護的観点から、より迅速なin vitro系でのスクリーニング評価が求められている。本研究で示したin vitro培養系におけるスクリーニング系により、より優先的評価物質を絞り込むことができると期待できる。また、これまで困難であった単一の培養系で多くの候補物質をとらえる可能性もあり、より迅速化が見込まれることも示唆された。
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