研究課題/領域番号 |
20K12208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
朝倉 宏 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (00391061)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マイクロプラスチック / 含有重量 / 測定方法 / 重液 / 蓄積速度 / 調査方法 / 重み付け / 底質 / 測定手法開発 / 選別 / 熱分解 |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロプラスチック(以下MPs,およそ5 mm以下の名称)の調査報告は,海岸底質中などで発見されたMPsの個数が主なものである反面,重量の報告は少ない。しかし,使い捨てプラの使用量削減とMPs減少効果の評価のためには,重量での報告が有効かつ必要である。現状のMPs分析方法は,重質プラの分離が不可能であり,また1粒子ずつ判定しているために時間がかかるところに問題がある。本研究では,重液選別による重質プラを含むMPsの浮上分離効率を向上させ,木などの夾雑物分解時のMPs損失割合を減少させる方法を探索することが目的である。これによって,迅速かつ簡便にMPs含有重量を測定できるようになると考える。
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研究成果の概要 |
簡単な砂浜のマイクロプラスチック(MPs)調査方法の確からしさを評価した。重液を用いずとも89%のMPsを回収できた。砂の表層の採取であっても,MPsの含有量を説明できた。軽石混入の心配がなければ,MPsの過剰な見積もりは約1.5倍に収まった。簡易な実験器具によっても,MPsの定量下限値は13 mg-MPs/m2-砂が達成できた。 定点で定期的にMPsを採取測定することによって調査対象地へのMPs蓄積速度を測定した。ホットスポットおよび非ホットスポットにおけるMPs含有量を,それぞれの面積で重み付けすることによって,調査対象地全体におけるMPs存在量を平均値および誤差で示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
簡単な器具と方法におけるMPs調査の精度を表現できた。職業研究者だけでなく,高校生を巻き込むことによって環境中MPs存在量のデータが蓄積できれば,長期的なMPs動向を明らかにすることができるであろう。 砂をふるいで排除して,ふるい上に残った試料を測定対象にする方法も考えられる。しかしながら,本研究での方法は,小粒径のMPsを排除していないという優位性がある。塩化カルシウムは海水の主要成分から構成されるため,海岸における選別作業において環境汚染のリスクが少ない。
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