研究課題/領域番号 |
20K12223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
米谷 紀嗣 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (80295683)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 水熱酸化 / 触媒 / Cu / 4d遷移金属 / 1,4-ジオキサン / 3,4-ジクロロフェノール / 汚染水処理 / Ni / Rh / Mo / 第2遷移金属元素 / 2元系触媒 / 汚染水 / 2元触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
水熱酸化法は臨界点付近の高温高圧水中で有害汚染物質を酸化分解する技術である。研究代表者は水熱酸化法をベースに独自のCu触媒を用いることで、フェントン型反応が水熱環境下で劇的に加速され分解が促進されることを見出した。本研究では、水熱環境下における遷移金属触媒のフェントン型反応に対する触媒作用を決定する因子を解明することが第1の目的である。さらに、複数の遷移金属元素を含む2元系触媒に焦点をあて、元素間の相互作用を制御することで、単元素触媒より優れた触媒を開発することを目指す。これにより難分解性汚染物質の実用的な処理技術を確立する。
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研究成果の概要 |
4d遷移金属の単元素触媒およびCuと各4d遷移金属を組み合わせた2元触媒を合成し、難分解性汚染物質である3,4-ジクロロフェノールと1,4-ジオキサンの水熱酸化分解(反応条件:200℃、10 MPa)に対する分解促進効果を評価した。単元素触媒ではCu以外の遷移金属に顕著な触媒活性は確認されなかった。一方、二元触媒ではCu-Ni、Cu-Mo、およびCu-Rh触媒が、Cu単元素触媒よりも高い触媒作用をもつことが分かった。反応前後における触媒のキャラクタリゼーションの結果から、Cu還元種の割合が触媒作用と関係しており、特にCuとMoおよびRhとの間での電子移動が起こった可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイオキシンなどの難分解性有機汚染物質による地下水、河川、土壌の汚染が深刻な社会問題となっており、これらの汚染物質を安全かつ低コストで処理する技術に対するニーズが高まっている。本研究の成果は難分解性汚染物質の処理技術に対する新規シーズを提供するものであり、従来技術に比べて反応装置の簡素化、処理時の省エネルギー化を実現し、先行技術が抱える問題点を解決できると期待される。
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