研究課題/領域番号 |
20K12225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
井関 正博 東邦大学, 理学部, 教授 (90780908)
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研究分担者 |
今野 大輝 東邦大学, 理学部, 准教授 (40825832)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 難分解性物質 / 電気分解 / 促進酸化 / 吸着 / 濃縮 / PFAS / PPCPs / MOF / 有機フッ素化合物 / 多孔性錯体結晶 / 濃縮分解 / 環境化学 / 水環境浄化 / 電解酸化 / 吸着濃縮 / MOFs |
研究開始時の研究の概要 |
希薄な水中汚染物質の吸着剤としてMOFs (Metal-Organic Frameworks) を利用し、このMOFsが持つ高い吸着機能を電解酸化技術と組み合わせることで、汚染物質を濃縮したのちに効率的に酸化分解することが可能な、新しい水質浄化プロセスの設計指針を確立する。 吸着濃縮工程についてはMOFs結晶の種類や結晶サイズの影響を、電解酸化工程では電解質や電極の影響を明らかにする。また濃縮剤として消費されたMOFs結晶について、再構成手法の検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、希薄な水中汚染物質をまず吸着材によって濃縮し、その濃縮された汚染物質をその後の電解酸化によって分解するという新たな高エネルギー効率の分解手法を確立することを目的とした。吸着剤としては、近年その高い選択性と高い吸着性能で注目されている多孔性錯体結晶を用いた。対象物質としては、超難分解性物質で発がん性が指摘されているペルフルオロオクタン酸(PFOA)とした。 結果として、吸着分解及び濃縮分解の実証に成功した。UiO-66という吸着剤を用いた場合、濃縮率の5倍に対して無機化エネルギー効率は約2.5倍向上することを実証できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水質浄化技術の一つである電解酸化法は、様々な汚染物質に対して有効な分解技術であることが既に多くの研究者によって報告されているが、その水溶液中の汚染物質が希薄な場合、この手法は投入エネルギーの多くが水の分解に消費されてしまうため、エネルギー効率の点で改善の余地がある。そこで本研究課題では、希薄な水中汚染物質をまず吸着材によって濃縮し、その濃縮された汚染物質をその後の電解酸化によって分解するという新たな高エネルギー効率の分解手法を確立することを目的とした。その結果、濃縮によって無機化エネルギー効率が向上することを実証できた。地球環境の維持・改善にとって大きな一歩である。
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