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多刺激応答型生分解性高分子の創成

研究課題

研究課題/領域番号 20K12233
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
研究機関群馬大学

研究代表者

橘 熊野  群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (60504024)

研究分担者 粕谷 健一  群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (60301751)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード生分解性高分子 / 刺激応答 / 還元応答 / 塩応答 / pH応答 / 生分解性 / 外部刺激応答 / 酸化還元 / ポリエステル / 分子量制御 / 外部刺激応答性 / 超分子化学 / ソルトブリッジ / 分解制御 / 超分子ポリマー
研究開始時の研究の概要

環境中の微生物で分解する生分解性高分子は、プラスチックによる環境汚染対策の切り札として期待されているが、「流出した環境によっては使用後の微生物分解が進行しない」という課題が存在する。理想的な生分解性高分子では、「使用中は汎用プラスチック代替耐久材料として利用でき、環境流出時に分解が開始する」必要がある。本研究課題では、易生分解性高分子に複数の刺激応答性開裂ユニット導入する。そして、多様な環境での選択的生分解性発現を実現することで、多刺激応答型生分解性高分子を創成する。

研究成果の概要

本研究では、使用中は耐久性を保ちつつ、環境流出時に迅速に分解が始まる生分解性高分子の実現可能性を探求した。この目的のため、刺激応答性開裂ユニットを易分解性高分子に組み込むことで、様々な環境条件下での選択的分解を実現する多刺激応答型高分子を開発した。特に、海底環境のような還元的刺激が存在する場所では、還元環境に応答して開裂する還元応答性開裂ユニットの開発に注力した。具体的には、ジスルフィド結合を既存の生分解性高分子であるポリブチレンサクシネートの主鎖中に導入し、還元刺激による開裂を確認するとともに、開裂後の物質の生分解性を確認した。これにより、刺激応答性のある生分解性高分子の実現を達成した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

生分解性高分子はプラスチックによる環境汚染,特に海洋汚染の対策としての期待が高まっている。しかし、汎用プラスチックの代替材料としての利用には、生分解性高分子の環境分解性の低さや環境依存性という課題が残っている。生分解性高分子が環境汚染をしない汎用プラスチック代替材料として普及するためには、「使用中は汎用プラスチックと同等の耐久性を持ちながら、使用後には迅速に生分解性を発現する」という二律相反する特性を持たせる必要がある。本研究成果である刺激応答型生分解性高分子は、使用中は汎用プラスチックとしての耐久性を保ちつつ、環境流出時に迅速に分解することで、環境問題の解決に寄与することが期待される。

報告書

(4件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Marine Biodegradation of Poly(butylene succinate) Incorporating Disulfide Bonds Triggered by a Switch Function in Response to Reductive Stimuli2023

    • 著者名/発表者名
      Toyokazu Tsutsuba, Yuya Tachibana, Moe Shimizu, and Ken-ichi Kasuya
    • 雑誌名

      ACS Appl. Polym. Mater.

      巻: 5 号: 4 ページ: 2964-2970

    • DOI

      10.1021/acsapm.3c00147

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] イオン結合による超分子ポリエステルの合 成と特性評価2022

    • 著者名/発表者名
      平石愛実,橘熊野,粕谷健一
    • 学会等名
      2022年度繊維学会秋季研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 還元環境における生分解開始スイッチ機能を有する 海洋分解性プラスチックの開発2022

    • 著者名/発表者名
      筒場豊和,清水萌衣,橘熊野,粕谷健一
    • 学会等名
      第71回高分子討論会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 長鎖脂肪族ポリエステルの環境分解性評価2022

    • 著者名/発表者名
      筒場豊和,馬場琢朗,影山航平,須田将太,橘熊野,粕谷健一
    • 学会等名
      2022年度繊維学会年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 刺激応答性高分-環境分解とリサイクル-2022

    • 著者名/発表者名
      橘熊野
    • 学会等名
      ポリマーフロンティア21
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 生分解性ポリエステルへのジスルフィド結合の導入と分解特性評価2020

    • 著者名/発表者名
      清水 萌衣, 臼井 真美子, 馬場 琢朗, 橘熊野, 粕谷 健一
    • 学会等名
      第69回高分子討論会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] バイオプラスチックの最新技術動向 ―真の普及を目指して―2022

    • 著者名/発表者名
      橘熊野,他30人
    • 総ページ数
      252
    • 出版者
      シーエムシー出版
    • ISBN
      9784781316765
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術2022

    • 著者名/発表者名
      橘熊野,他81人
    • 総ページ数
      548
    • 出版者
      技術情報協会
    • ISBN
      9784861049149
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 【プレスリリース】海洋分解性プラスチックの開発-還元環境スイッチングによって海洋分解を実現-

    • URL

      https://www.st.gunma-u.ac.jp/20230328_pressrelease/?fbclid=IwAR0jdRtedZ3rKnmB7KHojMEuV6gH7bXrKrOvXhYoUeAjYT9lN6EfTRUb8OM

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [産業財産権] 塩応答性材料2022

    • 発明者名
      橘熊野, 平石愛実, 粕谷健一
    • 権利者名
      群馬大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2022-174816
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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