研究課題/領域番号 |
20K12237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
加賀谷 重浩 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (50272894)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 固相抽出分離 / ポリアミン樹脂 / 元素捕捉迅速性 / 表面開始原子移動ラジカル重合法 / 擬二次反応速度定数 / 固相抽出法 / キレート樹脂 / ポリアミン / 表面開始原子移動ラジカル重合 / 高分子配位子 / 有価元素 / 固相抽出技術 |
研究開始時の研究の概要 |
キレート樹脂を用いる固相抽出技術は,操作が簡便であり,有価元素を分離回収するために有用な技術である。市販キレート樹脂の多くは元素捕捉迅速性が不十分である。申請者らは,多孔性高分子樹脂に高分子配位子を固定化したキレート樹脂が優れた捕捉迅速性を有することを見出した。本研究では,高分子配位子の状態と元素捕捉迅速性との関係を明らかにし,その機序にせまる。また,最適な配位子状態の樹脂の元素捕捉迅速性を実証し,実用性を評価する。
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研究成果の概要 |
樹脂上でポリアミンを生長させる方法(Grafting-from法),ポリアミンを樹脂表面に固定化する方法(Grafting-to法)により調製したポリアミン型キレート樹脂を用い,銅(II)捕捉迅速性について検討した。回分式操作における迅速性は,検討した範囲内では密度,分子量が小さい樹脂が優れていた。密度,分子量が同等の場合,Grafting-to法で調製した樹脂の方が捕捉迅速性に優れていた。流れ式操作においては,密度が大きく分子量の小さな樹脂が優れていた。分子量の異なるアミノカルボン酸基を固定化した樹脂についても回分式操作にて検討を行ったところ,同様の傾向が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子配位子の密度,分子量と元素捕捉迅速性との関係を明らかにすることにより高分子配位子の有用性を正しく評価することができる。また,得られた知見は,ポリアミン,アミノカルボン酸以外の様々な元素捕捉基を用いる際においても同様であると考えられ,キレート樹脂による元素捕捉迅速性の向上のための設計や調製法の指針となる。さらに,元素分離を必要とする様々な分野において工程時間短縮と回収効率改善とを同時に達成できることから,再資源化の促進はもとより,省エネルギー化や利益率改善にも貢献できる。
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