研究課題/領域番号 |
20K12245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
古崎 康哲 大阪工業大学, 工学部, 教授 (90454553)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | バイオメタネーション / メタネーション / 合成メタン / e-methane / マイクロバブル / 泡沫形成 / 水素溶解 / 気泡 / バブル / kLa / 水素 / 嫌気性消化 / 下水汚泥 / 消化ガス / 消化汚泥 / 下水道 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は二酸化炭素と水素の混合ガスを、微生物反応によってメタンに変換する技術「バイオメタネーション」に関するものである。対象基質は下水処理場などのメタン発酵槽から発生する「バイオガス」であり、約40%含まれる二酸化炭素をメタンに変換することで、高メタン濃度のバイオガスを得ることができる。 本研究はこの技術について、長期的な連続運転が可能な技術を前提として、リアクタの小型化に資する研究を行う。
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研究成果の概要 |
バイオメタネーションの反応律速は水素ガスの液相への溶解である点に着目し、水素溶解に適した給気方法およびリアクタ形状の検討を行った。給気方法は、気泡塔型、空塔型、担体型(スクラバ)、霧状態での液噴霧、界面活性剤添加、マイクロバブル、泡沫充填型、加圧、などについて連続基質ガス供給実験によりその効果を検証した。効果が高かったのは、泡沫形成および、加圧によるガス供給であった。またガス供給能力の評価をkLaで行い、メタネーション能力を評価する指標となることを示した。さらに、リアクタのモデル化とシミュレーションを行い、気相部の混合特性が出口濃度に影響を与えることを評価することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオメタネーションは、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」における、気体燃料の脱炭素化(合成メタン)、二酸化炭素の貯留・利用(CCUS)、再生可能エネルギー余剰電力のガスとしての利用(Power to Gas)に資する技術である。研究は欧州と較べて出遅れており、日本での社会実装、例えば下水汚泥の嫌気性消化施設や、食品廃棄物のメタン発酵施設、という対象かつ設置面積の限られた条件、といった都市部での導入を念頭に置いた研究の方向性で研究成果を示すことができた。特に水素の効率的な溶解手法を多面的に検討したことで、今後のさらなる研究の土台となる成果といえる。
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