研究課題/領域番号 |
20K12249
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
清原 健司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (30344188)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 多孔質電極 / イオン種選択的吸着 / 分子シミュレーション / 脱塩 / 選択的イオン吸着 / イオン篩 / 電気化学 / 水処理 |
研究開始時の研究の概要 |
海水、鉱山水、工業排水などのさまざまな「水」を利用するためには、それらから有害な元素を除去しなければなりません。一方で、それらには再利用可能な有用な元素が含まれていることがあります。本研究では、さまざまな「水」から有害な元素と有用な元素を選択的に回収するためのナノ多孔質電極を用いた手法の実効性を、理論的および実験的に検証します。
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研究成果の概要 |
多孔質電極中に電気化学的に吸着するイオンに特徴的な熱力学的振る舞いを利用することで多成分電解質中のイオン種を分離できるかどうかについて検討するため、分子シミュレーションによる理論的解析と、電気化学実験およびイオン濃度測定による実験的解析を行った。理論的解析では、イオンが多孔質電極の細孔の中に吸着するために越えなければならないポテンシャル障壁の高さが、イオン種・電極の細孔径・印加電圧等の条件に強く依存することが確認された。特に、一価と多価のイオンがこの手法で分離できる可能性が示された。実験的解析では、ポテンシャル障壁の高さが印加電圧に依存することなど、理論的解析と整合性のある結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、海水、鉱山水、工業排水を含むさまざまな「水」や電子廃棄物の溶出液などから特定のイオン種を選択的に回収する方法としては沈殿法などが用いられているが、使用する薬品や生成する二次的な廃棄物の量をより削減できる手法が求められている。本研究で検討している多孔質電極によるイオン種選択的吸着の手法は、省エネルギーで薬品を使わず、また廃棄物の減容も期待できることから、さまざまな多成分電解質から有害イオンの除去や有価イオンの再利用を行うための新しい技術になる可能性がある。
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