研究課題/領域番号 |
20K12259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
小畑 建太 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (80758201)
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研究分担者 |
吉岡 博貴 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (40332944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | リモートセンシング / 地球観測 / 植生指数 / センサ統融合 / 反射率 / 大気補正 / 相互校正 / 統融合 / 緑被率 / 静止衛星 / 低軌道衛星 / 人工衛星 / 植生プロダクト |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化予測精度の向上には二酸化炭素の吸収源である陸域植生の時空間変動量を正確に定量する必要がある。その有効な手段として地球観測衛星や近年台頭する数百機~数千機の小型衛星群で取得された植生ビッグデータプロダクトの統合利用がある。しかし,センサ統合利用時には,センサ設計仕様差に起因する植生データプロダクトの系統誤差が発生する。本研究では,その系統誤差メカニズムの理論を構築し,その理論にもとづく植生ビッグデータプロダクトの統融合手法を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究は,地球観測衛星群による陸域植生の正確な時空間変動量の推定に向け,センサやプロダクト生成処理アルゴリズムの不均一性によって生じる植生データプロダクトの系統的な差の低減手法開発と実証を目的としている。本研究課題に関する具体的な取り組みは,植生プロダクトのセンサ間変換手法の開発(理論およびアルゴリズム),実データによる手法の実証,および手法の不確かさ評価である。昨年度までは植生指数NDVIのセンサ間変換式を導出し,センサ間変換アルゴリズムを開発した。本年度は,対象としたNDVI以外の植生指数のセンサ間変換を可能とするため,反射率の段階でのセンサ間変換を検討した。具体的には,これまでに開発した線形混合モデルにもとづく基礎的な手法をベースに,反射率のセンサ間変換理論構築とアルゴリズム開発を実施した。ランドサット衛星による評価では,十分な変換精度を達成していることを確認した。得られた知見は複数センサからの様々な植生指数プロダクトの統融合にとって重要である。以下に具体的な成果をまとめる。 (1)線形混合モデルを利用して,変換対象センサの大気上端反射率から参照センサの地表面反射率に直接変換(近似)する式を導出した。 (2)昨年度までに開発したアルゴリズムと上記導出式を利用し,センサ間反射率変換アルゴリズムを開発した。実データの反射率から計算できる植生指数に着目したところ,比較的精度よく変換できることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
センサ間植生指数変換の基礎的な手法を開発し,実データによる当手法の実証を一部のサイトで実施済みである。また,大気の影響や校正不確かさ等様々な誤差の影響を含む多様な実データの利用を想定した変換アルゴリズムの開発と評価が進んでいることから,おおむね順調に進展しているといえる。 これまでの具体的な成果は,端成分含有率を媒介変数として導出した植生指数変換式にもとづく基礎的なアルゴリズムの開発と実証を実施したことである。その手法開発で利用した考え方を発展させ,反射率変換アルゴリズムの開発も進めている。これらの成果は植生指数のセンサ間互換性改善に貢献している。
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今後の研究の推進方策 |
(1)様々な土地被覆を対象に実データを用いた反射率変換手法の評価を行う。 (2)変換後の植生指数に含まれる不確かさの要因を洗い出す。その後,数値実験によるシミュレーションで変換後の植生指数に含まれる不確かさを見積る。
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