研究課題/領域番号 |
20K12273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
椿 耕太郎 佐賀大学, 理工学部, 助教 (70432961)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 地中熱利用 / 地下水流動 / 地下水 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では日本の土壌に適した高性能な地中熱利用方法について研究する。日本の土壌は地中熱利用の盛んなアメリカや中国のような大陸の土壌と違い、地下水が豊富に存在する。この地下水の有効な利用方法については研究が少ない。そこで、実験と数値計算によって、日本での利用に適した地下水を利用した地中熱利用方法について研究を進めていく。
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研究成果の概要 |
実験では、水平方向に設置した地中熱交換器により、雨が降った際に表層付近で地下水流動が起こり、熱交換量に影響を与えることを明らかにした。また、数値シミュレーションではOpenFOAMを用いて、土壌中の地中熱交換器を地下水流れに直交して設置したモデルと並行に設置したモデルに加え角度を変えた地中熱交換器に対応したモデルを作成し、加熱条件などを変えた計算を行った。多孔質体の計算には運動方程式にダルシー則を用いて地中熱交換器の向きを変えた際の伝熱量の変化の詳細を計算した。計算結果から地下水流れに対して垂直な流れでは大きく伝熱量が変わるが、並行から10°程度では影響が非常に小さいことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局所的な地下水流動が地中熱利用に与える影響についての研究や調査例は殆どない。地下水流動についての主な国内の研究は、建築・土木分野における広域での地下水の履歴などを対象とした数km規模であり、地中熱交換器の性能に影響を与える伝熱学の視点からの数m規模の例は少ない。本研究で実験的に浅部での雨と地下水の影響を、数値シミュレーションでは水平設置の角度の影響を明らかにしたことにより、地下水流動の影響を考慮した長期的な地中熱交換器の性能変化および周囲の土壌温度に与える影響の予測へとつながる。今後地中熱利用の普及が期待される東南アジアは日本と同じく地下水が流れやすい地層であるため、将来的に展開が期待される。
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