研究課題/領域番号 |
20K12285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
嶋田 大作 龍谷大学, 農学部, 准教授 (40527876)
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研究分担者 |
竹内 亮 福岡女子大学, 国際文理学部, 講師 (90823063)
白石 智宙 広島修道大学, 人間環境学部, 助教 (40907896)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | コモンズ / 阿蘇 / 半自然草原 / 地域資源 / 入会林野 / 過少利用 / 万人権 / ノルウェー / 入会 / 自然資源 / 新型コロナウイルス感染症 / ボランティア / 草原保全 / 先進国型コモンズ / 地域農業 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のコモンズの多くは、自然資源の経済的な利用価値が低下したため、利用されずに管理放棄されている状態にあり、これは過少利用問題と位置づけられる。 本研究では、工業化の進展とともに日本で特に深刻化している地域自然資源の過少利用問題について、日本と同じく先進工業国でありながら、積極的に自然資源を管理・利用しているノルウェーを比較対象に研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究における研究課題の核心をなす学術的「問い」は、コモンズを取り巻くどのような要因が、自然資源の過少利用に影響を与えているのか、である。この問いに対して、日本とノルウェーでのフィールドワークを通じてデータを収取し、国際比較を通じて明らかにすることが申請時の計画であった。しかしながら、COVID-19の世界的流行によって、研究期間の初年度である2020年度から、海外でフィールドワークをすることは難しい状況となった。そこで、国内でのフィールドワークを重点的に実施することとした。2022年度からは竹内亮氏(福岡女子大学国際文理学部環境科学科)および白石智宙(広島修道大学人間環境学部)との共同研究に発展し、阿蘇地域での重点的な共同調査を実施している。 今年度の研究実績として特に以下の4点を挙げておきたい。一つ目は、有畜農家がいなくなった集落において、牧野組合における草地管理活動が継続される要因は何かについて、牧野組合会計の分析に基づいた研究である。こちらは、林業経済学会の学会誌である『林業経済研究』に掲載された。二つ目は、阿蘇草原再生協議会の機能に関する研究で、入会牧野組合と外部の組織の連携について事例分析を行った研究である。こちらは現在投稿中である。三つめは、熊本県阿蘇地域の「野焼き・輪地切り支援ボランティア活動」の継続要因を分析したものであり、『環境経済・政策研究』に環境論壇として、掲載された。 4つ目は、ノルウェーの自然アクセス制度である万人権に関する研究である。こちらは書籍として出版された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度以降の研究成果は以下の通り、概ね順調と言える。雑誌論文は、4編が掲載済みで、1編が投稿中である。図書は、分担執筆が1件、共訳が1件、国際学会が編纂する英文の辞書の分担執筆が1件である。また、その他として、書評論文2編が印刷中である。この通り概ね順調に成果があがっていると言えるが、補助事業の目的をより精緻に達成するための研究の実施(追加調査の実施や学会参加、論文投稿など)を理由に、研究期間を1年間延長することとした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までとしていた当初の研究期間を1年延長することにした。理由は、補助事業の目的をより精緻に達成するための研究の実施(追加調査の実施や学会参加、論文投稿など)である。加えて、研究成果を広く研究者および現地の実務者に周知するために、阿蘇での現地研究会を実施する予定である。
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