研究課題/領域番号 |
20K12290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 千葉大学 (2021-2022) 立命館大学 (2020) |
研究代表者 |
武田 史朗 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (20388119)
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研究分担者 |
山口 敬太 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80565531)
大野 智彦 金沢大学, 法学系, 教授 (30531884)
花岡 和聖 立命館大学, 文学部, 准教授 (90454511)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 流域治水 / 流域空間デザイン / 気候変動 / シナリオプランニング / ジオデザイン / リサーチバイデザイン / 水害対策 / まちづくり / ランドスケープ / ワークショップ / GIS / 公共空間 / ランドスケープデザイン / グリーン・ブルースポット / プロセス分析 / 総合治水 / 環境共生 / 流域空間計画 / 複合的土地利用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の背後にある大きな目的は気候変動の影響に柔軟に対応しつつ安全で質の高い持続可能な居住空間を計画するために、遊水機能をもつ土地を戦略的に配置し豊かな流域空間を計画する空間計画手法を開発することである。その第一段階として本研究では建築およびランドスケープデザイン、土木景観、政策科学、地理学と言った分野ごとの研究を深く連携させ、「複合的土地利用」という空間計画上の概念を導入し、さらにジオデザインを活用した手法と組み合わせることで総合治水と都市デザインとを融合した「流域空間計画」のプロセスモデルを開発するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では気候変動による水害リスクの低減と空間および生活の質の向上を両立する流域空間計画方法の開発を目指した。主な対象地の京都府亀岡市との協働を通じ、ジオデザイン、シナリオプランニング、リサーチバイデザイン、の3つを組み合わせた計画立案のアクションリサーチを実施した。2020年度の市民参加型ワークショップ「川とともに暮らす亀岡2070ワークショップ」とその成果を基礎とした同市の「流域空間デザイン検討会議」およびその成果である「亀岡市における流域治水時代のまちづくりに向けた提言」(共に2022年度)が本研究活動の成果である。また同時に、その過程を支援、評価する調査・分析をおこなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動による雨量の増加に伴い我が国でも流域治水への方針転換がされている。今後、堤内地での雨水貯留・浸透が多く必要になり、乾いた土地のみを良しとした従来の都市デザインから、水とより近い関係で暮らすための「流域空間デザイン」へのパラダイムシフトが迫られる。そのためには国や広域行政だけでなく、地域自らが考えるのが効果的であることが国外先進事例から知られるが、こうした議論は我が国では十分でない。本研究は科学的知見に基づく地域と研究者・専門家の協働による未来志向的な議論により、我が国で従来受け入れにくかった気候変動に適応する政策提言を地域独自に導き得ることを立証した点に大きな意義を持つと考える。
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