研究課題/領域番号 |
20K12299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
阿部 新 山口大学, 国際総合科学部, 教授 (30436745)
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研究分担者 |
布施 正暁 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (70415743)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 廃棄 / 中古車 / 貿易統計 / 使用済自動車 / リユース / 自動車 / 中古品貿易 / リサイクル / 生産者 |
研究開始時の研究の概要 |
昨今,新興国・途上国を始めとして廃棄に関係する市場が動いているが,なぜ今なのかという疑問がある.市場の構造変化の可能性があり,その影響と政策の方向性を議論する必要があるが,市場を動態的に捉える研究は少ない.本研究では,廃棄に関係する市場の構造変化を捉え,短期的変動と分けたうえで,市場の安定化に関する議論を行う.それらを経済学の枠組みで分析し,廃棄の構造変化に対する廃棄物・資源循環政策の方向性を示す.
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研究実績の概要 |
本研究では,廃棄に関係する市場の構造変化を捉え,短期的変動と分けたうえで,市場の安定化に関する議論を行う. 2023年度は,前年度から継続している世界の中古車貿易の構造に関する研究について廃棄物資源循環学会において口頭発表を行った.具体的には日本,アメリカ,EUからの中古車輸出においてOECD開発援助委員会やIMFの区分を用いて開発途上国の割合を算出し,EUの割合が高いこと,その理由として日本,アメリカは再輸出拠点への輸出の割合が高いことなどを示した. また,中古車貿易関連では,アラブ首長国連邦を訪問し,聞き取り調査により日本からの中古車の再輸出先の割合を確認した.そのうえで,貿易統計と照らし合わせ,アフリカ向けの割合が高いことなどを示した.さらに,アメリカから同国への中古車貿易が多いことをフィールド調査においても確認した. 他には,静脈産業の発展構造を捉えるため,ベトナムを訪問した.同国では,かねてより存在していた自動車解体業者の集積地の位置づけを聞き取り調査により明らかにし,より都市部に自動車解体業が形成されていたことなどを確認した.その他日本について過去23年の日本の中古車輸出市場の構造的な変化,電気自動車やハイブリッド車,燃料電池車といった次世代自動車の保有や廃棄のデータの確認,高度経済成長期の日本の動脈産業の中古車市場への関わりの整理を行った.EUについてはドイツの環境庁のレポートから使用済自動車の違法処理の実態を示し,ドイツの無償回収制度下において認定業者のコストが見合わないことなどの想定された実態を確認した.これらの成果は関連業界の雑誌に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
世界の中古車貿易の構造を順調に示せている.
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今後の研究の推進方策 |
再生資源の構造の把握を行う.これまでの成果について学会や誌上発表を行う.
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