研究課題/領域番号 |
20K12342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 長崎大学 (2022-2023) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
小坂 理子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (50784873)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | インドネシア / 食文化 / 食嗜好 / 身体活動 / 栄養 / 食物摂取 / 食行動 / 動機 / 質問紙 / 栄養転換 / 栄養不良の二重負荷 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、申請者が過去(2015年)におこなった調査の5年後のフォローアップ調査をおこなうことで栄養転換の進展の度合いと、それに伴う食物摂取および身体活動の変化について、世帯内二重負荷との関連を明らかにすることを第一の目的とする。本研究ではベースライン調査から5年後となる2020年に同内容の調査を行い、栄養転換の進展と世帯内二重負荷の発生の関連について、食物摂取、身体活動および栄養状態のデータを用いて分析する。 また、その要因を探るため、人びとの食と栄養に関する行動を裏付ける背景(経済状況、健康観等)を考察する。
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研究実績の概要 |
2022年度の調査(8月7日~26日)で収集した身体活動および秤量自記式食事調査のデータの入力・整理に想定していたよりも時間がかかったため、2023年度前半にもこれを行い完了した。現在分析に取り組んでいる。 また、2023年度にも研究費に目処がついたため2023年8月12日~18日に渡航し現地調査を実施した。このときの調査ではまず、コミュニティ全世帯を訪問して住民全員について基礎情報を確認し、出生・死亡・転入・転居を含め前年の調査時からの変化を把握した。 次いで、過去の食習慣や食に関連する儀礼的行事について聞き取り調査を実施した。とくに日常の食事と婚礼等のハレの食事について探るため、グループインタビューをおこなった。ほとんど自給自足と物々交換で成り立っていた日常の食事は、コミュニティ周辺で採集できる食物が主であり、さまざまな調理方法を用いることでバリエーションを広げる工夫がなされていた。今日の食卓にはみられないメニューも多く挙がった。また、ハレの食事に関しては世帯の社会経済的状況が大きく反映され、品数の多さや用いられる食材に明らかな違いが見られた。こうしたことは当該住民らの今日の食の嗜好に一定の影響を及ぼしていると考える。 加えて、コミュニティ住民の出生年について詳細な調査を実施した。とくに高齢者などでIDカード作成時に出生年月日を覚えていなかった場合などはIDカード記載されている出生年月日は必ずしも正確とはいえない。住民の名前を書いたカードを作成し、それを年齢順に並べ替えてもらうことで、出生年の確認を試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の流行拡大のため当初予定した時期に現地調査ができなかったが、2022年度に続き2023年度にも現地調査が実施でき、良質なデータが収集できた。身体活動調査、秤量自記式食事調査のデータの入力・整理には時間がかかったが、計画全体に影響する大きな遅れではない。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の現地調査で収集した身体活動および食物摂取のデータについて分析を進め、学会発表、論文執筆をおこなう。その際、過去に同コミュニティで調査を実施した他の研究者や、本研究に現地アシスタントとして協力していただいたパジャジャラン大学の学生(現在は卒業した者も含む)と、調査データと分析結果についてディスカッションする機会を設けたい。
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