研究課題/領域番号 |
20K12384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
森下 明子 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (40822739)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | インドネシア / ジョグジャカルタ / カリマンタン / 地方政治 / 国軍と社会 / スルタン / 権力観 / ツイッター / 国軍 / 民主化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、インドネシアの国民が抱く国軍像および国軍・社会関係の特徴を明らかにすることを目指す。 インドネシアにおいて国軍は重要な政治アクターであり、権威主義的なスハルト政権期には国軍の政治介入が制度化されていた。民主化後は国軍の政治機能が廃止されたが、他方で、大統領選挙や地方首長選挙では今も国軍出身者が当選あるいは有力候補として票を集めている。先行研究では国家の監視・暴力装置として捉えられてきた国軍であるが、実際のところ人々は国軍をどのように捉えているのか。本研究では現地調査を通じて、インドネシアの国民が個々に抱く国軍像に迫り、国軍と社会の関係の多様性とその多様性を生み出す要因を探る。
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研究実績の概要 |
今年度は最終年度であったが、研究代表者のその他の業務の多忙等により当初の計画通りに研究を進めることができず、特にインドネシア(ジャカルタとジョグジャカルタ特別州)での現地調査を実施することができなかった。そのため補助事業期間の1年延長を申請し、承認を受けた。 2022年度に作成したインドネシアのジョグジャカルタ特別州のスルタンと政治に関する論文は、2023年度に出版予定であったが、編者の都合により2024年度の出版に延期となった。上記論文で扱うことができなかった現在のジョグジャカルタ政治について、2023年度はツイッター分析をとおしてネット空間におけるスルタン評価を明らかにすることを目指した。その成果の一部は口頭で発表した。 またジョグジャカルタ政治だけでなく、新たにカリマンタンの政治動向についても調査を開始し、インターネット上でアクセス可能なデータ・資料の収集を行った。特に、1990年代末以降の民主化・地方分権化のなかでのし上がった西カリマンタン州の地方政治ボス(元州知事・現国会議員)に焦点を当て、彼の政治経済ネットワークや国軍アクターとの関係を明らかにすることを目指した。その成果は、2024年度に発表予定である。 さらにインドネシア政治を分析する切り口について最新の動向を把握するため、近年刊行されたインドネシア政治に関する研究書を収集・精査し、そのうちの一冊について書評を発表した。ほかにも過去20年間(ユドヨノ政権期とジョコウィ政権期)の中央政治経済の動向を整理し、これを経済安全保障の観点から論じたり、インドネシア人研究者との意見交換を行った。これらの作業を通して、本研究課題であるインドネシアの国軍と社会の関係について、その複雑かつ重層的な関係を読み解くための新たな視角を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者のその他の業務の多忙等のため、今年度もインドネシアでの現地調査が実施できておらず、インタビューや現地資料の収集ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度に2回の現地調査を行う予定である。
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