研究課題/領域番号 |
20K12387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
今井 一郎 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (50160023)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 湿原漁撈 / マラウイ / チルワ湖 / 資源観 / 渇水 / 資源利用 / 在来知 / ドローン飛行 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においては、アフリカ大陸の湖沼や湿原域における伝統的な漁撈活動の実態を明らかにし、地域の住民が日頃身近に接する自然環境の理解と利用方式について歴史的に解明する。具体的には、中南部アフリカの内陸に位置するマラウイ国南部の・チルワ湖における漁活動に焦点が当てられる。文献による調査だけでなく、湖岸の主要な漁獲水揚げ地において漁民らから聞き取り調査をおこない、魚類を含む自然環境に関する知識、資源利用法を明らかにする。さらに、約10年ごとに大渇水を繰り返す湖環境の大変動に対する人びとの対応法資源観を抽出する。
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研究実績の概要 |
本研究は、アフリカ大陸の湖沼や湿原域で実施される漁撈活動を詳細に観察し漁民など関係者から聞き取り調査を実施することが基本になる。研究代表者のこれまでの実績から、マラウイ国内に分布する湿原域を主な調査水域に設定している。しかし、2019年から全世界に蔓延した新型コロナウイルス感染症の影響により、海外への渡航と現地調査の実施が不可能な状況に陥った。現地における調査データの取得ができないため、余儀なく2020年度に引き続き調査研究内容を変更するに至った。令和3年度に行った研究内容は以下の通りである。 ①マラウイ国水産局から2021年度に予定していた調査水域における漁業事情に関する情報を取得した。 ②研究代表者(今井)のマラウイ側コーディネータであるマラウイ大学・チャンセラー校・生物学科のスタッフに連絡を取り、2021年度に予定していた調査水域における漁業に関する経年変化データを取得した。 ③研究代表者が2019年までのマラウイの水域における調査で得た記録を整理分析し、次のタイトルの調査報告書を執筆・出版した。 「マラウイ国・内水面漁業の問題と展望(6)―チルワ湖西部の漁獲水揚げ地点における漁民活動の比較ー」『Journal of Policy Studiues』No.63:1-19 2021年。 ④本研究の主要な調査水域であるチルワ湖で2018年に生じた大規模な渇水現象について扱った文献をインターネットを通じて読み込んだ。 ⑤2019年度までに実施したマラウイ・チルワ湖における調査結果の分析をさらに進め、これまでに公刊した報告書とは異なる地点で得た調査データに基づいて論文を執筆し印刷中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
世界的に感染が蔓延している新型コロナウイルス感染症により現地に赴いて調査研究を実施することが不可能になった。そのために現地調査でしか得ることができない調査データを取得していない。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延が沈静化してから、当初の計画通りマラウイ国・チルワ湖における現地調査を再開し熱帯湿原漁撈活動に関するデータを取得する。 チルワ湖の漁業に関わる地域住民の組織やマラウイ国水産局のスタッフと連絡を取り、問題点を抽出する。隔年的に発生するチルワ湖の渇水現象によって起こる地域住民の生活維持確保策に関して、環境保護、地域福祉組織などと意見交換する。 研究代表者(今井)がこれまで進めてきたチルワ湖とザンビア・バングウェウル湿原における漁業調査を整理分析し、アフリカ漁民の生活文化についての研究書を刊行する。
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