研究課題/領域番号 |
20K12421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田代 亜紀子 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (50443148)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ガーデンツーリズム / 北海道 / 北海道ガーデン / 英国 / ヘリテージ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、北海道におけるガーデンツーリズムを対象として、観光学の立場から庭園の在り方(形態・機能・所有管理等)と観光の相関性を考察することを目的とする。また、英国における歴史庭園の保存活用と、市民による庭園公開などのガーデンツーリズムの発展に対する現地調査を行うことで、その比較研究からガーデンツーリズムの国際的枠組みを明らかにする。本研究では、日本で独自の発展を続ける北海道ガーデンツーリズムに注目し、国際競争力の高い魅力的な観光地形成施策に資することを目指す。
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研究実績の概要 |
前年度までは、北海道全体のなかの北海道ガーデンツーリズム対象となるサイトについて全体把握の調査を実施してきた。本年は、そのなかでも、滝上町において高橋武市氏ひとりによって造られた「陽殖園」、旭川のみならず北海道ガーデン街道のなかの3つの作庭に関わっている上野砂由紀氏が関わる「上野ファーム」「大雪 森のガーデン」に注目した。両庭園とも、コロナ禍で大きな影響を受けつつ、観光庭園として庭園を公開、管理していくプロセスを考察した。 本研究の前提として、これまでの研究では、「公園」と「庭園」について区別せず庭園観光を発展させてきた日本の庭園観光についての指摘はされてこなかったことがある。日本においては大名庭園などが発展した形である「栗林公園」など、明治期に城郭を中心とした地域が「公園化」され、動物園、学校、公園などが造られていった。北海道ガーデンはそのような枠組みに入らず、商業的施設の意味合いが強い「大雪 森のガーデン」や「十勝ヒルズ」、北海道の景観を活かした「十勝千年の森」、文化施設としての「六花の森」、個人庭園から発展した「紫竹ガーデン」「陽殖園」「十勝ヌップクガーデン」、造園業から発展した「上野ファーム」「真鍋庭園」など多様である。このような北海道ガーデンは、過去50~60年ほどで発展してきたものであり、本州で寺院中心に作庭された歴史庭園とは一線を画すが、地域における重要な観光拠点となっている。このため、私設のガーデンをどのように今後維持・管理していくのか、という課題を抱えているガーデンも多いことがわかっている。 2022年度はコロナ禍における出張範囲が広くなったこともあり、本州、特に庭園観光の中心ともいえる京都における調査を実施した。また2022年度は、本州で庭園観光調査を行う大阪観光大学の小野健吉教授を北海道に招聘し、北海道ガーデン調査を共同で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で遅れていた国際研究会の開催を予定していたが、英国から予定されていた招聘研究者が急病となり、2022年度は治療に専念してもらうことになった。2022年度の開催を見送ったため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
英国からの招聘研究者は強く来日しての国際研究会参加を希望しており、体調を考慮しつつ、2023年に国際研究会を開催する予定である。万が一、来日が難しい場合は、オンラインでの参加を検討しつつ、本年は、これまでコロナ禍において実施が難しかった英国調査の実施も考えている。
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