研究課題/領域番号 |
20K12425
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
河野 憲嗣 大分大学, 経済学部, 教授 (10631400)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 観光消費 / 消費行動 / 決済システム / 支払手段 / 紙 / プレミアム商品券 / チェックトランケーション / 電子交換所 / 地域通貨 / AI / プレミアム付商品券 / 電子交換 / 過剰品質 / 観光 / 紙媒体 |
研究開始時の研究の概要 |
観光における消費者の行動を左右する要因として決済手段に着目し、支払媒体の種類や利便性が消費行動に与える影響を実証的に分析する。対象とする支払媒体はクレジットカードや電子マネー、QRコードといったキャッシュレス決済に加えて、紙片で流通する地域通貨や商品券などである。異なる支払媒体間における行動変容の動的プロセスを評価するため、紙片の券面をイメージ処理して交換するシステムを構築して換金処理の効率化を支援しつつデータを収集、分析する。
|
研究成果の概要 |
地域通貨等の支払手段の特性が消費動向に与える影響を実証的に調査するために、紙のプレミアム商品券の換金処理を合理化するイメージ交換システムの研究開発に取り組み、PoCを完了した京都の商店街で本システムの稼働実験を実施して、実証実験の環境が構築できることを確認した。参加店舗と事務局へのアンケート、インタビュー調査を実施した。1ヶ月の実験期間中に619件の商品券の画像送信データを回収した。AI判定による不正な画像の検出率は95.34%であった。本システムが実際にビジネスの現場で機能すること、またシステムの導入による商品券の利便性向上が消費喚起効果につながる可能性が確認できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の消費行動研究は、消費者の行動や心理を起点としたもの、また消費者に影響を与える狙いで財やサービスの供給者である企業のマーケティング論によるアプローチが主であった。本研究で需要者、供給者のいずれでもなく、両者の間で価値交換の機能を果たす媒体である支払手段に着目し、この特性が消費行動に影響を与える可能性を考察した。店舗における利便性向上という面から支払手段の機能を変化させることで消費行動に影響を与える可能性が確認できたことから、支払手段やこれを含む決済システム全体の機能の変化が消費喚起をもたらすプロセスの解明を通じて、新たな経済対策の提言につながる社会的意義もある。
|