研究課題/領域番号 |
20K12460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
牟田 和恵 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 名誉教授 (80201804)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 性暴力 / セクハラ / ジェンダー平等 / 女性の安全 / フェミニズム / ジェンダー / トランスジェンダー / スコットランド / 韓国 / 女性のエンパワーメント / 韓国フェミニズム / セクシュアル・ハラスメント / 慰安婦問題 / ジェンダーバッシング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本における性暴力・セクハラ問題についての取り組みをとくに女性のエンパワーメントを通じて前進させるために、近年めざましい変化を遂げている韓国の経験に学びながら、またこれまで日本で女性たちが沈黙を強いられてきた状況や構造を分析することを通じて、その方途を探る試みである。何が女性たちの声を抑圧しているかについて、ネット上のバッシングや攻撃について調査分析を行う。
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研究成果の概要 |
韓国の女性のアクティビズムは「韓国女性運動の四世代」と呼ぶべき多層の有機的連携協力が基盤となっている。しかし近年の女性の地位向上でミソジニーが広がり、サイバー性暴力が手軽・安易、かつ強力に、女性への反撃攻撃を行う手段を提供している。 また、スコットランドではトランスジェンダーの権利を拡張する法整備の進行により女性の安全の確保を理由としてこれに反対する女性グループとの対立や物理的暴力的な接触を含む葛藤も生じている。この問題については、韓国においては女性運動の立場とアカデミアのフェミニズム研究が必ずしも連携しておらず、むしろ乖離が生じている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
さまざまなマイノリティの人権の擁護は当然推進されるべき課題であるが、近年急速に広がっているトランスジェンダーの権利の推進は、女性の安全や権利との両立という点で、問題や困難も生じさせていることをスコットランドや韓国との比較研究によって具体的に明らかにできた。アカデミアにおけるフェミニズム研究はこの点で必ずしも問題解決に貢献できておらず、女性たちの運動とのさらなる協力や連携が求められていることも明らかにすることができた。
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