研究課題/領域番号 |
20K12462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
伊藤 良子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (00441139)
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研究分担者 |
梅田 直美 奈良県立大学, 地域創造学部, 教授 (60618875)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 性暴力 / 被害者支援 / 性規範 / 支援者 / 性暴力被害者支援 / ジェンダー規範 / セクシュアリティ規範 / ジェンダー / セクシュアリティ / SOGIE |
研究開始時の研究の概要 |
【2020年度】性暴力被害者支援を担っている支援者を対象としてインタビュー調査を行い、ジェンダー規範やセクシュアリティ規範、それらの規範を形成するに至った過去の経験などを探究する。【2021年度】性暴力被害者支援を担っている支援者を対象として質問紙調査を行い、被害者支援の実態と支援の質に影響を及ぼす要因を探究する。【2022年度】2年間の調査結果に基づき、女性と子どものみならず、男性やセクシュアルマイノリティをも含む性暴力被害者を想定した、SOGIE概念に依拠した性暴力被害者支援プログラムを開発することで、被害者支援の質向上に寄与する。
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研究実績の概要 |
国内外の調査において、女性の4人に1人、男性の6人に1人、セクシュアルマイノリティの2~5人に1人が成人するまでに何らかの性暴力被害を受けており、PTSD、抑うつ、自死念慮、アルコール・薬物乱用、性感染症、妊娠、再被害のリスクなど、さまざまな被害による影響が報告されている。こうした影響から回復するには、被害後の早期介入が提唱されており、2010年以降各地で「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(以下、ワンストップ支援センター)」が設立された。 近年、「#Me Too」運動の広がり(2017年)や、性犯罪にかんする刑法改正(2017年、2023年)に伴い、人々の性暴力の問題に対する認識が向上し、ワンストップ支援センターへの相談件数は年々増加傾向にある(内閣府,2023)。しかしながら、相談者の9割は女性で、男性からの相談は1割程度である(内閣府,2023)。実際、支援現場においても性暴力被害者として想定されているのはおおむね女性と子どもであり、男性やセクシュアルマイノリティの人びとへの支援は限定的である。 そこで、申請者はこうした支援の現状や、被害者へのまなざし、支援の質において、支援者のもつジェンダー規範やセクシュアリティ規範が影響しているのではないかと仮説を立てて、2022年度に「支援者のジェンダー規範およびセクシュアリティ規範の探究」にかんするインタビュー調査を実施した。28人の支援者の語りを分析し、その結果に基づいて2023年度に「性暴力被害者支援に携わる支援者の性規範およびSOGIESC概念の認識と性暴力被害者支援の課題」に関するWebアンケート調査を実施する予定であったが、諸事情により質問項目が完成できず実施に至らなかった。2024年度に実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度に実施した「性暴力被害者支援に携わる支援者のジェンダー規範およびセクシュアリティ規範の探求」のインタビュー調査の分析結果に基づいて、アンケート調査の項目を精査する予定であった。 インタビュー調査の分析が滞っていることで、アンケート調査の項目を完成させることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度に「性暴力被害者支援に携わる支援者の性規範およびSOGIESC(ソジエスク)概念の認識と性暴力被害者支援の課題」のWebアンケート調査項目を策定し、実施する。また、成果を報告する。
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