研究課題/領域番号 |
20K12488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
植木 悠二 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子技術基盤研究部門 研究企画部, 上席研究員 (50446415)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 量子ビーム / 放射線グラフト重合 / 機械学習 / 重合予測 / モデル式 |
研究開始時の研究の概要 |
高分子材料開発において、国際的に高い競争力を今後も牽引するためには、従前の「経験と勘」といった非効率的な手法を刷新し、開発期間の短縮化、開発費用の低コスト化と同時に社会的要請に対する高い即応力を併せ持つ合理的な材料創製手法の開発が急務である。本研究は、高分子改質手法である放射線グラフト重合技術に統計解析手法などの機械学習を融合することにより、基材や薬品の分子情報を基に重合収率を高精度に予測可能な解析手法を開発し、開発期間短縮とコスト削減に資する基盤技術の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
従来の高分子材料開発では、研究者の「経験と勘」あるいは「偶然」を頼りに原料薬品の種類・配合や反応条件など各種パラメーターを網羅的に設定することにより実験が進められてきた。そのため、新規高分子材料の創製には、膨大な時間やコストが掛かることが問題視されている。本研究課題は、高分子改質手法である放射線グラフト重合技術(従来の経験的な実験科学)に統計解析手法などの機械学習を融合することにより、薬品の分子情報から重合収率を予測可能な解析手法の開発を目的とする。 本課題ではメタクリル酸エステル系モノマーを用いた電子線エマルショングラフト重合反応をモデル反応として設定した。学習データには、分子構造の異なる41種類のメタクリル酸エステル系モノマーを用い、テストデータには8種類の未知のメタクリル酸エステル系モノマーを用いた。機械学習に組み込む説明変数は、重合反応の支配因子候補となるエネルギー情報、電荷情報、分子特性などのモノマー情報を量子化学計算により49種類導出した。目的変数は実測により取得したグラフト重合収率とした。 アルゴリズムが及ぼす予測精度への影響について検討した結果、グラフト重合収率の予測においては、アンサンブル学習用アルゴリズムであるXGBoostやランダムフォレストにより開発した重合収率予測モデルが線形重回帰分析用アルゴリズムにより開発したモデルよりも高い予測精度を示した。また、開発した重合収率予測モデルを解析し、予測重合収率に及ぼすモノマーの物性情報の影響度を解析したところ、モノマーの「分極率」と、モノマーの置換基近傍にある酸素原子の「NMR化学シフト」がグラフト重合反応の鍵となる重要説明変数であることを解明した。以上の成果により、放射線グラフト重合技術に対する機械学習の有用性が示された。
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