研究課題/領域番号 |
20K12502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
栗本 佳典 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (70597559)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 空間電荷効果 / 陽子ビーム / 陽子加速器 / 電子銃レンズ / 電子銃 / 大強度陽子加速器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はニュートリノ生成などに必要な陽子ビーム中の陽子数をさらに増やすための装置開発である。陽子数が多くなると、互いの反発力が無視できなくなり、陽子を小さい空間すなわち加速器のダクト等にとどめておくことができなくなる。本研究で開発する装置は陽子とは逆の電荷をもつ電子ビーム中に陽子ビームを通過させて陽子同士の反発力を緩和することを目的としている。そのためには、電子ビームの強度を通過中の陽子密度に合うように制御することが必要である。また、大規模な陽子加速器中のどの場所にどのような電子ビーム区間を設置するかの数値計算も行う。
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研究実績の概要 |
電子銃レンズの設計仕様を決めるため、当該装置による補償対象となる大強度陽子加速器J-PARC Main Ringにおける空間電荷効果のシミュレーションを行ったところ、空間電荷効果由来となる高次のベータトロン共鳴がビーム損失に寄与していることを突き止めた。また、この効果はビーム強度が大きくなるにつれて顕著になることも分かった。当初は、陽子ビームがつくる空間電荷ポテンシャルをすべて補償するような20 A程度の大電流の電子銃レンズを想定していたが、このシミュレーション結果によると、高次の効果だけでも補償できれば、0.1 %- 1 %の電流値でも十分に効果を発揮できる可能性があり、その場合には、実機の早期実現が期待できる。 そこで、2020年度は、電子銃の高圧電源を設計するという当初の計画を変更し、J-PARC Main Ringの空間電荷効果ポテンシャルのどの多極成分がビーム損失に寄与しているかの詳細な解析を行うことにした。その結果、ビーム軸に垂直なxy平面(xは水平方向、yは鉛直方向)上の二次元空間電荷ポテンシャルを考えた時、y^8に比例する成分がビームロスに寄与していることが分かった。このような高次の効果は、いわゆるRapid Cycleのシンクロトロンでは観測できず、J-PARC Main Ringのような秒オーダーの長いサイクル周期をもつ加速器特有の新しい現象だと考えられ、ビーム増強への障壁になり得る。 2021年度は、上記のビームロス低減を目的として、1A程度の電子銃レンズを仮定して、詳細な数値シミュレーションを行った。これにより約10%-20%のビーム損失が低減できる可能性があることを示した。結果は日本加速器学会第18回年次大会で報告した。
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