研究課題/領域番号 |
20K12507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
安森 亮雄 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20456263)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 地域素材 / 石材 / 凝灰岩 / 大谷石 / 都市間ネットワーク / アクターネットワーク / マテリアル・エコロジー / 来待石 / 荒島石 / 房州石 / 高畠石 / 十和田石 / 国見石 / 秋保石 / 伊豆石 / 産業 / 石切場 / 類型学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、グローバル化の一方でローカリティ(地域性)への関心が高まり、地域素材が着目されている。日本は木の建築の文化と思われがちであるが、古くから石材が日本各地で産出し、近隣地域で使用されてきた。本研究は、代表者による大谷石の建築と町並みの研究を発展させ、日本各地の凝灰岩(軟石)が産出する〈石のまち〉の比較から、産業・建築・町並みにおける石材の連関を通した環境デザインの特質を明らかにするものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、石材が産出しその建築や町並みがみられる日本各地の〈石のまち〉を対象に、環境デザインの特質を明らかにした。火山国の日本で特徴的な凝灰岩に着目し、関東、東北、山陰の石材について、1.石の材質、2.採掘・運搬と石切場、3.石造建築と利用、4.活用とまちづくりについて比較した。その結果、①物性等を背景とする採掘方法や寸法、建築等の利用や活用の違い、②石の建造物のタイポロジーと町並みの成立、③産地間の技術伝播や消費地との都市間ネットワークの成立、④石材のネットワークにおける、原始的な線形、近代的な樹形、再利用を含み今後の示唆となる近世的な循環というマテリアルフローを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果では、環境デザインを以下の横断的視点で把握した。1.地域横断:従来は個別に調査研究されていた日本各地の〈石のまち〉を横断して比較データが得られ、また、巡検により各地の研究者との研究ネットワークを構築した。2.分野横断:研究代表者の建築意匠分野から派生して、地層や石材等の土木・地質分野、景観やまちづくり等の都市計画分野といった包括的な視座が得られた。3.時間横断:江戸末期の石蔵から、明治・大正・昭和期の産業や構法の発展、現在のまちづくりへの活用に至る把握をした。これらを元に、石材におけるマテリアル・エコロジーという概念の構想に至り、後継研究として次年度からの基盤Bを獲得した。
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