研究課題/領域番号 |
20K12522
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
|
研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
石原 真紀夫 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (40389151)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 視距離 / VDT作業 / 作業効率 / リラックス効果 / メタバース / 仮想世界 / 心理的負荷 |
研究開始時の研究の概要 |
パソコン利用者からのディスプレイの視距離が日常の部屋やオフィスなどの制約を超える視距離10m以上など任意の位置に仮想PC画面を提示できるディスプレイシステムを構築し,利用者の心身的負担と作業効率への影響を調査する.作業としてはマウス作業であるタッピング検査とトレース検査,計算作業であるクレペリン検査を用いながら,心拍や疲労度アンケート,フリッカー検査,操作精度,正解率により,心身的負担の軽減と作業効率を評価する.
|
研究成果の概要 |
パソコン利用者からのディスプレイの視距離が10m以上など任意の位置に提示できる仮想ディスプレイシステムを用いて,利用者の心身的負担と作業効率への影響を評価した.作業としてタッピング検査やトレース検査,クレペリン検査を用いた.視距離は0.5m, 8.0m, 32.0m, 128.0mの4通りとし,作業の経過時間,正確性,精度,心理的疲労,身体的疲労を被験者30名から収集した.タッピング検査では視距離が短いとミスクリック数が減り,トレース検査では視距離が長いとトレース精度が向上し,最短経路を通る傾向がみられた.クレペリン検査では視距離が長いと計算間違いの頻度が減り,正答率が向上する傾向がみられた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日常の部屋の広さを超える視距離10m以上に仮想PC画面を提示するシステムを構築し,心身的負担と作業効率の関係を明らかにした.次の2点に将来への貢献がある.〇視距離によるVDT症候群の改善:視距離が長いと,マウスドラッグの精度が向上し,計算ミスが減少する傾向がみられた.心身的負担に顕著な違いは見られなかったが,視距離が長いと作業効率が良くなり,VDT作業の時間短縮が期待できる.〇メタバースでの作業環境の最適化:メタバースが台頭している今日,仮想世界での作業は今後増えることが予想される.HMDを用いて10m以上の視距離にPC画面を提示するシステムにより,より人に優しい作業環境の構築が期待できる.
|