研究課題/領域番号 |
20K12524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 秋田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
井上 誠 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20634223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | IoT / 歴史的建造物 / まちづくり / マイクロツーリズム / SNS / テキストマイニング / フォトグラメトリ / まつり / 不便益 / SDGs / VR / BIM / ICT / 観光 / シェアリング / 持続可能性 |
研究開始時の研究の概要 |
スマートホーム・ビルディングは,生活環境に関わる自動化や省エネルギーの便益を目的としている.しかし,過度な利便性追求が生活を受動的なものへと導く場合もある. 完全自動化や全能的AI化を目指すのではなく,IoTを建物・敷地の情報発信,シェア利用することで,人々の手間が必要な余地を残し,能動的な行動を促すことで,やりがいのある持続可能なまちづくりの実現を目的とする. 実在の地域の建物や空き地にIoT・ICT機器を設置し,環境情報や画像をSNS等で人々と情報共有をし,建物・敷地・物品をシェア利用し,活性化することで,能動的活動を促す.その状況を定量的・定性的に調査分析し,提案手法の有効性を示す.
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研究実績の概要 |
【具体的内容】 ①歴史的建造物である旧銭湯の脱衣室・浴室・窯場・廊下と建物正面に環境センサー付きIoTブロック及びカメラ付きタブレットを設置し,温度・湿度・明るさ・人感の情報と建物内映像をインターネットへ送信することで建築環境情報をSNS等で利用できるようになった.利用者の関心や利活用を促すための準備ができた. ②非観光地におけるマイクロツーリズムのポテンシャルを確かめるため,歴史的建造物(旧銭湯)の写真展を開催し,アンケート調査を実施した.観光資源としてのポテンシャルの有無とその要素を抽出するため,アンケート結果を集計・分析した.また,テキストマイニングによって,対象建造物に対する地域住民意識の分析を試みた. ③歴史的建造物である旧銭湯の看板建築をフォトグラメトリ技術を用いて3Dスキャンを行った.内観では居室数を増やし,外観では屋根を含む外観全体まで行った.内観は複数の居室の繋がりが問題なく再現できた.外観は高所撮影用三脚を用いた撮影によって屋根を含む3Dモデルの作成が可能となった. 【意義・重要性等】現在,都市や建築物に対する全能的スマート化の推進が多く見られる.一方,本研究は,建築物等に取付けられたIoT機器によって,利用者が対象建造物の存在を知り,認識を高め,実際に訪れ,自発的・能動的な建造物の利活用や関与を促され,持続可能な参加型まちづくりや地域コミュニケーションの活性化を実現することを目標としている. 建造物単体に留まらず,都市及び地域計画,まちづくりのフィールドまで研究の範囲を拡大する.この地区には空き屋・空き地が多く見られ,少子高齢化及び担い手不足等の問題がある.これらの問題の解決も研究の目的である.本研究の成果は同じ問題を抱える全国の地方都市に共通して適用できるものと考える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症蔓延の状況下で十分な実験ができなかったためである.当初計画していた事項に関連するクルーズ船の寄港が数隻に留まったこと,地元の祭りやイベントが例年の規模では実施されなかったこと,対面でのツアー実施ができなかったこと等が具体的な理由である.
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今後の研究の推進方策 |
①まつりなどのイベントにIoT技術を導入し,マイクロツーリズムや観光まちづくりの実践を行う.山車の位置情報をリアルタイムに発信し,まつりの観光利便性を向上させる.まつりの予定から外れた場合や変更するイベント会場の情報提供や観光客の自主的な行動に対応した情報提供などがIoT技術導入の利点である.また,観光客と地元住民やイベント主催者との相互のコミュニケーションの誘導も試みる.これらの実践を行った後に,SNS上の反応や観光客と住民へのアンケート調査によって反応を収集し,参加型観光まちづくりの観点で解析する. ②歴史的建造物の観光資源としてのポテンシャルや住民意識をテキストマイニング手法で解析し参加型まちづくりに活かす. ③キャンパスマスタープランに関連した高専施設のIoT化の検討を行う.廃止された学生食堂と売店をIoT技術を活用し自動化することで再開することを目標とする.食品自動販売機とIoT機器との連動によって学生及び教職員と学外者が安全に利用でき,かつ自主的に管理できる仕組みを模索する.経済性,安全安心,プライバシー保護についても考慮する.スマート・キー,スマート・プラグ,スマート・スピーカ等の機器とそれらを統括するAI技術の構想も検討する. ④研究結果を国内の学術学会大会,シンポジウム及び国際会議で発表する.
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