研究課題/領域番号 |
20K12536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
杉森 順子 桜美林大学, 総合研究機構, 教授 (00559891)
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研究分担者 |
永野 佳孝 愛知工科大学, 工学部, 教授 (40610142)
荒川 俊也 日本工業大学, 先進工学部, 教授 (50631248)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | プロジェクションマッピング / フォトリアル / FPGA / 幾何補正 / ブレンディング / メディアデザイン / 映像デザイン / アプリ開発 / メディアアート / 画像処理 / 形状計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、誰でも簡便に使える「360度どの角度から見ても、フォトリアルな次世代プロジェクションマッピングシステム」を開発することである。 FPGAボードと画像処理技術を組み合わることで、制作者に工学的な専門知識が無くても、投影が困難な自由曲面のある立体物に、正確に形状を合わせたプロジェクションマッピングを高画質で簡便に行うことができる。また、複数台のプロジェクタから投影した映像が重なると生じる照度や色の変化を自動的に計算して補正し、立体物の周囲のどの角度から見ても、実物のようにリアルな質感に見える投影システムを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、自由曲面を持つ立体物に簡単な操作で、どの角度から見てもフォトリアルに見えるプロジェクションマッピングシステムを4K画質で開発することである。また、複数プロジェクタの映像が重なることで生じる照度や色の変化をFPGAボードと画像処理技術を組み合わせて、自動的に計算し補正する。それにより、立体物をどこから見ても実物のようにリアルな質感に見える投影システムの構築を目指している。 システムの開発では、(1)~(5)の具体的な目的に分けて計画を進めてきた。研究3年目となる本年度は、研究(5)として専門的な知識がない人でも直感的に簡単な操作で使えるアプリケーションの作成を中心に行った。より実用性の高いものにするため、開発したのちに被験者が評価を行い、さらにアプリの改善を行った。また鑑賞者の妨げにならないよう、プロジェクタの設置場所が自由にできるシステムにすることや、映像制作者が普段使い慣れている市販の動画作成用ソフトともスムーズに移行や活用ができることも目指した。 基礎的な技術は昨年度までに概ね開発できたが、リアリティの高い投影をするためにはさらに精度の高い補正技術が求められる。それには幾何補正計測やFPGAへのデータ転送速度などに課題があったが、プログラムの改善により短時間で計測ができるようになった。 またこれまで別々のソフトウェアで実行されていたため、制作者が操作するには、使いにくいという問題があった。このアプリの開発で誰でも使い易いシステム化に向けGUIを改善できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画や内容に沿って研究を進めてきたが、COVID-19の感染拡大の影響と研究代表者の所属機関の事情から研究環境が十分に整わず、計画にやや遅れが生じている。 本研究では、同型番での4K画質のFPGAボードやプロジェクタなどの機器が、複数台必要である。しかし年度当初の時期は、世界的な半導体不足によりこれらの機器を同時に調達することは困難であった。そのため研究効率を考えて、まずは操作性を良くするためのアプリ化を先に行い、GUIなどのソフトウェアの開発や改善を優先的に進めた。後半時期になると、機器の流通や社会情勢に変化がみられ少しずつ状況に改善が見られたことから、4K機器を導入しての研究を遂行した。今後は進捗状況が大幅に改善するものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、投影した映像を立体物の凹凸に合わせて変形して、映像を完全に一致させる投影技術の開発が不可欠である。また複数台のプロジェクタ映像を360度継ぎ目なく滑らかに繋ぐためには、立体物と投影映像をリアルタイムで正確に立体物の形状に合わせた画像変換が行えて、映像の色校正や明るさを補正できる技術の開発が必要である。しかし、補正を行ってもわずかな振動で映像ずれが生じてしまい、再度補正が必要になるという現場課題があることも分かった。そこで、当初の計画に加えてアプリに位置ずれの補正機能を追加して実装したいと考えている。とりわけ展示の際に必ず起きる、プロジェクタや立体物が振動や熱などでマッピングの映像のズレが生じる問題は、展示を損なうため大きな課題である。そのため、このズレを簡便に補正する技術の開発も新たに加える。また、360度投影手法を確立するために、複数台のプロジェクタ映像を統合的に管理するソフトウェアを開発し、基本操作のGUIを作成する。 いまだCOVID-19による影響や制限はあるものの、徐々に改善が見られる。またこの間に、ウェブ会議の利用やデータの共有などにより遠隔地でも情報共有ができる手法や知見を新たに得ることもできた。今後はそれを研究に活用しつつ、対面でも研究者間で積極的に情報交換を行い議論を深めながら研究を進め、HD画質で開発してきたシステムを4K画質へと移植を行う。
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