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知的基盤としてのレファレンス情報源の新たな機能構築に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K12562
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
研究機関東洋大学

研究代表者

杉江 典子  東洋大学, 文学部, 准教授 (50383295)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード図書館 / レファレンスサービス / レファレンス情報源 / 出版 / 情報サービス / 学術情報流通 / 学術出版
研究開始時の研究の概要

学術情報流通サイクルにおけるレファレンス情報源の生産や役割に関する調査研究は,これまであまり行われておらず現状はほとんど明らかになっていない。本研究では,知的基盤であるレファレンス情報源の生産プロセスにおいて,誰がどのような役割をどのようにして担っているか,現在どのような課題を抱えているかを明らかにすること,レファレンス情報源の役割がどのように変わろうとしているのかを検討することを目的とする。まずレファレンス情報源の出版傾向をデータベース等を用いて把握する。次にレファレンス情報源に関わるステークホルダーへのインタビューを行い,レファレンス情報源作成のプロセスや役割,課題について明らかにする。

研究実績の概要

本研究では,知的基盤であるレファレンス情報源の生産というプロセスにおいて,誰がどのような役割をどのようにして担っているか,現在どのような課題を抱えているかを明らかにすること,レファレンス情報源の役割がどのように変わろうとしているのかを検討することを目的としている。
2021年度から2022年度にかけて行った研究においては,我が国のレファレンスブックの出版点数は,全体としては1980年代から2000年代(種別により異なる)にピークを迎えた後減少していたが,その後減少傾向が続くものと,下げ止まりあるいは増加に転じているように見えるものとがあった。つまり一般的に考えられるように,インターネットの普及や情報源の電子化により,紙媒体のレファレンスブックが分野を問わず一律に減少しているわけではないことが示唆された。そこで2023年度にはこれらの調査結果のより詳細な現状やその背景を理解するために,レファレンス情報源の生産者である出版社を対象とした質問紙調査とインタビュー調査を実施した。レファレンスブックの出版に対する現状認識,情報源の電子化やインターネットの普及によって受けている影響や課題,電子的な環境における運営方針などについて把握することを試みた。現在,調査結果の分析を継続している最中であるが,レファレンスブックの出版が減少し続けているという書誌データを用いた調査の結果が裏付けられる結果となったとともに,情報環境の変化の影響を受けて出版社が新たなビジネスモデルの構築に向けて模索を続けている状況が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は,2021年度から2022年度の調査結果に基づいて,出版社への質問紙調査,インタビュー調査を設計し,実施することができた。またこれらの分析と論文執筆の準備についても順調に進めることができている。

今後の研究の推進方策

2023年度に実施した我が国の基本的なレファレンスブックの出版社への質問紙調査とインタビュー調査の結果の分析を継続し,論文としてまとめて年度内に雑誌に投稿することを目指す。調査結果の分析においては情報環境の変化を受けて,出版社の出版傾向だけでなく,電子形態のレファレンス情報源にかかわるステークホルダーも変化しつつあること推測された。これまで専門的な知識を有する出版社により生産されてきた質の高いレファレンス情報源が,今後もなんらかの形で存続していくためには,知識の取捨選択や体系化,組織化にかかわる人々による新たな枠組みや今後も継続可能なビジネスモデルが必要である。それらについて考える手がかりを得るために,電子的なレファレンス情報源の製作に必要な要素についても同時に検討する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] BLEビーコンにより取得した電波強度に基づく図書館利用者の館内位置推定:機械学習を用いた試み2022

    • 著者名/発表者名
      杉江典子
    • 雑誌名

      東洋大学人間科学総合研究所紀要

      巻: 24 ページ: 131-173

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] BLEビーコンを用いた位置情報取得実験:図書館利用者調査への応用可能性2021

    • 著者名/発表者名
      杉江典子
    • 雑誌名

      東洋大学人間科学総合研究所紀要

      巻: 23 ページ: 131-150

    • NAID

      120007033433

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 複数の情報源を用いた日本のマンガ作品の翻訳書誌作成の試み2023

    • 著者名/発表者名
      安形輝,江藤正己,杉江典子,橋詰秋子,安形麻理,大谷康晴
    • 学会等名
      2023年度日本図書館情報学会研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 各国版Wikipediaの記述を活用した日本マンガ作品の翻訳書誌作成の試み2022

    • 著者名/発表者名
      安形輝,江藤正己,杉江典子,橋詰秋子,安形麻理,大谷康晴
    • 学会等名
      第70回日本図書館情報学会研究大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 我が国のレファレンスブックの出版傾向:国立国会図書館所蔵図書の書誌データに含まれる件名標目と分類記号を用いた分析2022

    • 著者名/発表者名
      杉江典子
    • 学会等名
      2022年度日本図書館情報学会春季研究集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ウェブ上の集合知を応用したマンガ翻訳書誌作成の試み2021

    • 著者名/発表者名
      安形輝,大谷康晴,江藤正己,杉江典子,安形麻理,橋詰秋子.
    • 学会等名
      第69回日本図書館情報学会研究大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] レファレンス情報源の出版傾向に関する基礎データの分析:1990 年から2019 年までの変遷2020

    • 著者名/発表者名
      杉江典子
    • 学会等名
      第68回日本図書館情報学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本のマンガ著者の国際的な受容:VIAFと日本全国書誌を組み合わせた分析2020

    • 著者名/発表者名
      安形輝,江藤正己,杉江典子,橋詰秋子,大谷康晴
    • 学会等名
      2020年度日本図書館情報学会春季研究集会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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