研究課題/領域番号 |
20K12578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
田中 慶太 東京電機大学, 理工学部, 教授 (10366403)
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研究分担者 |
小渕 千絵 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (30348099)
原島 恒夫 筑波大学, 人間系, 教授 (70262219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 聴覚 / 聞き取り / 脳磁図 / 聴覚情報処理障害 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,一般的な純音聴力検査では正常であるが,他人が何を言っているか聞き取れない,いわゆる,聞き取り困難者の症例が報告されている(学童期の子供で2ー3%,男女比2:1).この聞き取り困難の主要因として,脳の中枢神経系の何らかの機能低下や障害と推察している.本研究は,聞き取り時における音声情報処理に対して,時空間分解能に優れた脳活動計測機器(脳磁図)を用いて,聞き取りの機構の解明を目指す.本研究による言語音の聞き取り機構を解明することで,発達障害との関連性含め,近年の情報機器端末との普及の弊害についての考察の一助になると予想する.
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研究成果の概要 |
通常の聴力検査では異常が認められないにも関わらず,日常の生活における聞き取り困難を有する人達が存在する.しかし「聞き取り」を評価する聴覚検査は,未だ一般に普及しているとは言い難く,簡易で正確な他覚的な検査方法が求められている.そこで本研究の目的は,人の「聞き取り」の客観的な評価方法を確立することである.具体的には,音の周波数に感度の良い聴覚野の律動的脳反応(聴性定常応答)を利用して,聞き取り能力の聴覚検査法の確立を目指す.本研究では,聞き取り能力の検査法である両耳分離聴検査における自覚検査結果と脳磁図を利用した脳律動活動の計測(他覚的検査法)結果に線形関係があるのか定量評価した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の聴力検査のように,ある特定の周波数(純音:500Hz,1kHzなど)の音に対する聴力レベルだけでは,人の「聞こえ」を評価することはできない.そこで本研究のように,自覚検査と他覚的検査法である聴覚野の活動を計測を加え,評価することで,人の言語音に対する聞き取りを定量的評価することが可能であると考える.また本結果は,自覚的検査で評価できない,乳幼児の聴力検査の一助になりうることを示唆する.
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