研究課題/領域番号 |
20K12580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
吉田 さちね 東邦大学, 医学部, 講師 (90513458)
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研究分担者 |
船戸 弘正 東邦大学, 医学部, 教授 (90363118)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乳児 / 親子関係 / 体性感覚 / 心拍変動 / 幼児 / 親子 / 子育て / コミュニケ-ション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、コミュニケーションとしての抱っこを指標に“親子の絆”の実体を明らかにすることである。小型軽量化・無線化が進むセンサ技術を活用して、親の抱く強さや、抱っこで生じる親子の変化について、心拍変動解析を中心に発達を追って検討する。「抱っこ」という世界各地でなされる身近な子育て動作を科学的に検証し、日常の子育て、さらには子育て指針策定に貢献する基礎データ取得を目指す。
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研究成果の概要 |
親が子に喜びや愛情などを示す時にぎゅっと抱きしめる「ハグ」の作用について、心拍変動を指標に検証した。生後4か月以上の乳児では、両親にハグされたときの心拍間隔増加率は、十分な育児経験をもつ見知らぬ女性にハグされたときよりも高くなり、リラックス状態となることが明らかとなった。この変化は、生後4か月未満の乳児ではみられなかった。また両親は自身の子をハグすると、ハグする前と比較して、心拍間隔の増加率が上がり、リラックスすることも見出された。こうした生理変化は、これまで科学的に検証することが難しかった言語獲得前の子どもの安心感や、親子の非言語コミュニケーションの実体解明に寄与することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
健康な子どもの心身発達には、親子の触れ合いが重要とされているが、触れ合いが即時的に子どもに及ぼす影響はよく分かっていなかった。本研究では代表的な親子の触れ合いであるハグを定量的に解析することで、日常の育児動作が乳児に及ぼす影響や親への愛着形成における体性感覚刺激の役割の一端を明らかにした。これまで経験則に基づくことが多かった育児や保育に、科学的根拠をもった触れ合いの在り方を提示する成果となった。
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