研究課題/領域番号 |
20K12594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
島 亜衣 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (50757309)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 組織工学 / organ-on-a-chip / マイクロ流路 / 血液脳関門 |
研究開始時の研究の概要 |
脳を標的とした薬剤開発では、薬剤が血液脳関門(BBB:Blood Brain Barrier)を通過して脳に到達することを評価する必要があるが、現在、ヒトBBBを適切に模倣したモデルは存在しない。本研究では、BBBを構成する脳血管内皮細胞、ペリサイト、アストロサイトからなる3次元構造体(スフェロイド)を作製し、これをマイクロ流路内のアレイに配置して制御することで、ハイスループットに薬剤透過性試験を行える系を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、血液脳関門(BBB)構成細胞からなるBBBスフェロイドをマイクロアレイ内に配置し、ハイスループットな薬剤透過性試験を実現することであった。市販のヒト初代脳血管内皮細胞を用いてスフェロイドを作製し、これをマイクロアレイに捕捉することに成功した。マイクロアレイ内のスフェロイドに対して蛍光標識したデキストラン溶液を投与し、経時的に同一スフェロイドの断面画像を撮影して蛍光輝度を測定したところ、取り込み量の増加を認めた。また、流れ刺激存在下でも蛍光試薬の取り込み試験が可能であった。ただし、BBBのバリア機能の生理学的特徴を再現するまでには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BBBは高いバリア機能によって、血液中から脳内への有害物質の侵入を防いでいるが、医薬品の移行が阻害される場合も多い。そこで、中枢神経系を標的とした医薬品の開発においてはヒトBBBの透過性を調べることが重要である。動物モデルやカルチャーインサートなどの多孔質メンブレンを利用したBBBモデルが一般に用いられるが、透過性試験の効率は高くない。本研究では、より効率的な透過性試験の実施を目指して、BBBスフェロイドとマイクロアレイを組み合せることで、簡便に、多数のサンプルを一度に評価可能な系を提案し、実現可能性を検証した。
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