研究課題/領域番号 |
20K12600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
福見 稔 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (80199265)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 手首筋電 / データ増量 / 深層学習 / 筋シナジー / ルール抽出 / 指動作認識 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、深層学習NN(ニューラルネットワーク)を用いて手首で計測される筋電による指・手首動作の認識および個人認証を高精度に実現し、かつ入力データと出力信号の関係性を筋シナジーに基づいて説明できるルールを生成する方法の開発を目指す。これらを実現するためには、NNから生成できるルール表現と人間の理解し易さ(許容可能か否か)などを検討する。また、データの価値を高める方法の開発を行い、少ない個数の生体信号から深層学習NNを効率的に学習させ、ルール表現に適した構造を獲得する方法も検討する。特に、入力層のデータと中間層付近の筋シナジーユニットを関連付ける方法の開発が重要である。
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研究成果の概要 |
入力層で学習データにガウス乱数を掛け合わせ、データ数を数百倍程度に増加させ、その価値(有用度)を中間層付近の抽象化された空間で評価した。学習後に中間層付近でt-SNEで次元圧縮を実施した。一定のしきい値以下のデータを用いて学習させたところ、認識精度の改善効果があることが分かった。 次に、遺伝的アルゴリズムにより、筋シナジー毎に筋電信号の周波数分布を求めた。結果として、筋シナジー毎に、ある程度の違いを検出できた。 最後に、ルール抽出に関してであるが、畳み込みに対する効果的な抽出法は開発できていない。現在、3層ネットの連結化によるルール抽出法を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
入力層で学習データ数を増加させ、その価値(有用度)を中間層付近の抽象化された空間で評価する方法は、従来とは異なる新しい手法であり、またその効果も大きい。この方法は深層学習を用いるすべての分野に適用することが可能で有効性と影響度は大きい。今後、様々な分野に適用していく予定である。 深層学習ネットからのルール抽出法の開発は、深層学習ネットの内部のホワイトボックス化に繋がり、大変意義の大きい研究である。現時点では、有効な解決法を見いだせていないが、今後、3層ネットの連結化などの方法を検討し、ルール抽出の研究開発を行う予定である。
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