研究課題/領域番号 |
20K12611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
白井 敦 近畿大学, 工学部, 教授 (20302226)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Vibrating Flow Pump / LVAD / Check Valve / Fluid Circuit / Pump Characteristics / 振動型ポンプ / 逆止弁 / 流体回路 / ポンプ特性 / VAD / Vibrating flow pump / Aortic valve / Pulsatile flow |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は,重症心不全患者のDestination Therapyに資する,拍動流を生成する体内植込み式補助人工心臓(VAD)の開発を目標とする.そこで,構造が単純で小型化が容易な振動型ポンプに着目する.ここで,従来の振動型ポンプは逆止弁にJelly-fish弁を使用しており,管内を通過する血液が弁で強い剪断に曝されるために溶血の危険性が示唆される.そのため,生物模倣(バイオミメティクス)の観点から,大動脈弁を模擬した逆止弁を用いることを提案する.本研究では,弁の構築方法を検討するとともに,同弁を使用した場合のポンプ特性の計測を行う.
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研究成果の概要 |
拍動流を生成する左心補助人工心臓(LVAD)の開発を目的として,振動型ポンプに着目した.ここで,従来のポンプは逆止弁にJellyfish弁を用いてきたが,血液が弁を通過する際の剪断によって溶血の危険性が示唆された.そこで本研究では,大動脈弁を模擬した構造の逆止弁を用いることを提案し,ポンプシステムの構築およびポンプ特性の計測を行った.これを用いて送液実験を行った結果,本弁はjellyfish弁より高いポンプ性能を示した.しかし,ポンプの加振周波数によってP-Q曲線の傾きが大きく変化することが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在使用される左心補助人工心臓(LVAD)は,体内に植え込むために小型化が容易な定常流型がほとんどであるが,血流の拍動が無いと末梢での血行障害等が危惧される.そこで本研究では,拍動流を生成するLVADの開発を目標として,構造が簡単で小型化が可能な振動型ポンプに着目し,従来の振動型ポンプの問題点である逆止弁での溶血の危険性を低減するために,大動脈弁を模擬した構造の弁を用いることを提案した.本研究で得られた知見は,この新たなLVAD開発の最も基礎となるものであり,今後の改良の重要な指針となる.
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