研究課題/領域番号 |
20K12645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下田 麻子 京都大学, 工学研究科, 特定研究員 (90712042)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / 糖鎖解析 / レクチンマイクロアレイ / 基質小胞 / 糖鎖 / レクチンアレイ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では骨芽細胞が分泌する様々な細胞外小胞や基質小胞の機能を理解することを目的とし、各々の骨代謝における働きを糖鎖の視点から明らかにする。ナノサイズの小胞は表面の特性が細胞との相互作用に重要な役割を果たしていると考えられる。骨芽細胞由来の細胞外小胞や基質小胞が骨関連細胞と相互作用する際にその機能に違いはあるのか、また各小胞の表層糖鎖がどのように関係しているのかを検討する。
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研究実績の概要 |
細胞外小胞は、その内部に含まれるタンパク質やmiRNAを受け手側への細胞へと運ぶことで様々な生命現象に関与している。しかし、多様性を示す集団である細胞外小胞の分離技術や細胞との相互作用メカニズムは未だ確立していない。これまでに細胞外小胞表面糖鎖に着目し、細胞への取り込み機構に糖鎖が関与していること、細胞の種類でそのパターンが異なることを見出している。 本研究では細胞外小胞および石灰化に関与する基質小胞の2種類の小胞を分泌する骨芽細胞に着目し、骨代謝における役割を糖鎖の観点から比較する。これらの小胞はその分泌経路や骨代謝における機能は不明な点が多く、また糖鎖が示す役割についてはほとんど知られていない。そこで、細胞外小胞が糖鎖を介し、骨代謝関連細胞への相互作用がどのように行われているかを明らかにする。さらに、表層糖鎖を改変することにより、細胞への機能がどのように変化するかを評価する。 今年度は前年度に引き続きイメージングフローサイトメーターを用いて細胞外小胞の単粒子解析を行った。骨芽細胞由来の細胞外小胞および基質小胞の回収量は限られているため、まずはサンプル量を十分に確保できる市販のがん細胞や血漿由来の細胞外小胞とレクチンとの相互作用を解析した。その結果、由来細胞によって共局在の割合が大きく異なることを明らかにした。今後は骨芽分化細胞から回収した細胞外小胞と基質小胞について同様の解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに、細胞外小胞表層糖鎖パターンが細胞外小胞の多様性(由来細胞、サイズ、回収方法の違い)の新規指標となり得ることを明らかにした。さらに、表層糖鎖を酵素処理により切断、または修飾することで細胞への導入効率や体内動態を制御可能であることがわかっている。令和4年度は前年度に引き続きイメージングフローサイトメーターを用いて細胞外小胞表層糖鎖とさまざまなレクチンとの相互作用を解析した。サンプル量を確保できるがん細胞や血漿由来の市販の細胞外小胞を用いてフコース、シアル酸認識レクチンとの相互作用を確認したところ、由来細胞の違いによって大きく異なることがわかった。レクチンマイクロアレイのみでは単粒子単位での比較ができないため、イメージングフローサイトメーターと両方の手法を用いることで多様性を示す細胞外小胞の糖鎖パターンをより詳細に解析可能であることを示した。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は前年度に引き続きレクチンマイクロアレイ法とイメージングフローサイトメーターを活用した細胞外小胞表層糖鎖とレクチンとの相互作用解析を行う。回収可能なサンプル量が限られていたため、これまでは未分化の間葉系幹細胞での解析のみを行っていたが、今後は骨芽分化させた間葉系幹細胞を用いて同様の評価を行う。レクチンマイクロアレイ法で得られたデータと比較し、細胞外小胞の表層糖鎖パターンを単粒子単位でより詳細に解析することで骨芽細胞から分泌される細胞外小胞と基質小胞との違いを明らかにする。
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