研究課題/領域番号 |
20K12646
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 尚子 大阪大学, 大学院工学研究科, 特任研究員(常勤) (10388762)
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研究分担者 |
松崎 典弥 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (00419467)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 三次元歯肉モデル組織 / Porphyromonas gingivalis / 血管網構造 / コラーゲンマイクロファイバー (CMF) / 歯周病菌感染歯肉モデル組織 / P. gingivalis / 上皮細胞層 / ジンジパイン / 上皮バリア |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は動脈硬化症や糖尿病など、様々な疾患の発症や悪化に関与している。歯周病菌は歯茎の血管から侵入し、全身へ運ばれると考えられているが、感染の初期メカニズムは、殆ど判っていない。本研究では、結合組織層に血管網構造を有する生体に近い3次元歯肉モデル組織に歯周病の代表的原因菌であるPorphyromonas gingivalisを感染させ、歯肉上皮バリアを突破するメカニズムの解明を目的とした。さらに、P. gingivalisが歯肉組織深部へ移動する一連の動きと周辺組織との相互作用を把握することで、歯周病のみならず、P. gingivalisの関与が示唆される疾患の研究基盤確立への一助としたい。
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研究成果の概要 |
歯周病菌の Porphyromonas gingivalis は口腔内だけでなく、動脈硬化症やアルツハイマー病の病巣からも検出されており、歯周病との関連が注目されている。しかし、予防や治療につながる歯周病菌の感染メカニズムは、未だ解明されていない。本研究では、三次元 (3D) 歯肉モデル組織を構築し、歯周病菌を感染させることで、歯周病菌が歯肉上皮細胞層の防御機構を突破するメカニズムを明らかにするとともに、歯肉モデル組織内における動態解析及び、血管網構造への感染を可視化することが可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周病菌の増殖や感染メカニズムの研究は、歯肉組織を構成する細胞を二次元培養した状態で行われてきた。しかし、硬い平面のディッシュ上で培養された細胞は、実際の生体の状態を反映しておらず、歯周病菌が歯肉組織の深部まで侵入するメカニズムを理解し、対処方法を導き出すことはできない。より生体に近い組成や硬さを有する 3D 歯肉モデルを構築し、歯周病菌を感染させ、そのメカニズム及び深部での動態が解明できれば、歯周病治療に新たな治療標的を提供するだけでなく、歯周病菌が関与する種々の疾患に対する医療へつながる知見が得られると考えた。
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