研究課題/領域番号 |
20K12651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
立花 亮 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (80305614)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | エクソソーム / 核酸医薬 / プラスミド / 亜鉛沈澱法 / miRNA阻害剤 / 相分離 / スフェロイド |
研究開始時の研究の概要 |
核酸医薬は有機合成した化学修飾オリゴヌクレオチドであるという固定概念がある。しかし、細胞自身も生理活性のある核酸を生産し、周辺の細胞に影響を与えている。本研究はこの細胞が持つシステムに上乗せする形で、核酸医薬を細胞に作らせ、エクソソームという細胞が産生する小さな袋に含有させ、周辺細胞へデリバリーすることを目指す。将来的には核酸医薬産生細胞の塊そのものを医薬として体内に埋め込み、利用しようとするものである。
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研究成果の概要 |
エクソソーム表面にナノボディ7D12を提示させ、EGFRを高発現細胞A431へのプラスミドをデリバリーした。効率が向上させるために、あるタンパク質をエクソソームに局在化させ、エクソソームへ特異的にプラスミドを封入できた。あるタンパク質によって、目的プラスミドだけを封入できた。プラスミドの共通配列に対するguide RNAであれば、複数のプラスミドを封入できた。 エクソソームの一般的な回収法である超遠心法は効率が10%程度と効率が悪いことが知られていた。新規沈殿法を開発した。ある物質を加え、通常の遠心(15000 xg)で、回収率は40ー50%に達し、簡便な方法である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エクソソームにプラスミドを封入する試みはほとんどなされていない。プラスミドがデリバリーされ、標的細胞で働くなら、極めて優秀な核酸医薬となる。また、エクソソームを大量に回収する方法として、新規沈澱法を開発した。超遠心法が回収率10%程度であるのに新規沈澱法は40ー50%と高効率に回収することができる。 今回の上記成果によって、プラスミドを封入したエクソソームを大量に生産できることができる。このエクソソームは核酸医薬として利用できるばかりか、実験室レベルのトランスフェクション試薬としても利用可能である。さらに、核酸医薬を封入したエクソソームは将来的にはワクチンとしても利用可能であろう。
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