研究課題/領域番号 |
20K12654
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石原 務 日本大学, 工学部, 教授 (70349554)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 生分解性ポリマー / アンチmiRNAオリゴ核酸 / 血管新生 / オリゴ核酸 / AMO / 核酸医薬 / miRNA / 慢性動脈閉塞症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、下肢慢性動脈閉塞症に対する有用な核酸医薬を開発することを最終目標とする。アンチmiRNAオリゴ核酸を包埋した生分解性ナノ粒子を作製し、培養細胞や動脈閉塞症モデル動物にて薬理効果を評価する。最大の効果を発揮するナノ粒子をスクリーニングし、臨床試験展開の足掛かりとする。
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研究成果の概要 |
本研究では、下肢慢性動脈閉塞症の治療を目指し、血管新生を誘導可能な核酸医薬の創製を試みた。核酸分子としては、アンチmiRNAオリゴ核酸(AMO)に着目し、また、AMOの病変部位への集積性を高めるため、そのキャリアとして生分解性ポリマーからなるナノ粒子を調製した。このナノ粒子は、表面のRGDペプチドを介しAMOを血管内皮細胞に効率良く集積させることができた。血管内皮細胞による創傷治癒試験及びチューブフォーメーション試験から、血管新生誘導能の高い3種のAMOを見いだし、さらに、そのAMOを担持したナノ粒子が顕著に血管新生を誘導できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
下肢慢性動脈閉塞症は、患肢切断に至るなどQOLは著しく低い。しかし、現在の薬物療法では劇的な改善効果がなく、遺伝子治療薬/核酸医薬のような新たな作用機序に基づく新薬が切望されている。本研究では、既存薬の課題を克服した新たな核酸医薬を作製した。この医薬は、AMOにより血管新生を誘導し、標的細胞(血管内皮細胞)に高い集積性を示す。本成果は、miRNAを標的とした核酸医薬の先駆けとなる可能性を秘めており、学術的な意義も大きいと考えられる。
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