研究課題/領域番号 |
20K12658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
加藤 暢宏 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (60309268)
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研究分担者 |
田中 篤 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50458072)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | マイクロニードル / 止血 / 生分解性 / 3Dプリンタ / マイクロニードルメッシュシート / PLA / マイクロニードルシートの大面積化 / 3Dプリンタを活用した製造プロセスの改善 / 褥瘡モデルによる止血効果の確認 / 止血デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
外科手術中における出血コントロールは、術後の生命予後に密接に関わる重要な課題である。現在、この目的には生体由来の血液製剤を含有する局所創面被覆材が用いられているが、(1)生体由来材料であるため感染リスクを有する、(2)血液や体液で濡れた臓器表面で滑りやすく、止血に至るまで手などで数分間保持する必要があり、手術時間が長くなる、(3)材料そのものが高価である等の問題が指摘されている。本研究の目的は従来、経皮薬剤投与デバイスと考えられてきたマイクロニードルに新たな機能を付加することで、臓器表面などの曲面における迅速かつ安全に安価な止血を可能にする、感染フリーの止血デバイスを開発することにある。
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研究成果の概要 |
止血に用いられる血液製剤にはわずかとは言え感染リスクが伴う。非生体由来の材料で短時間での止血を達成できるデバイスの開発が求められている。本研究課題では経皮薬剤送達デバイスとして開発されてきたマイクロニードル(MN)に着目した。微細針のアレイで構成されるMNパッチを、外科手術の際に止血を必要とする臓器表面に貼付し、創面を物理的に固定、保持することで止血を促進する事が可能となった。臨床への応用を目指し、MNパッチの大型化手法を確立し、臓器の運動を阻害しない柔軟なメッシュ状のMNパッチの力学的特性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の経皮薬剤送達用のマイクロニードル(MN)パッチでは全く考慮されてこなかった、パッチ基部の機械的な構造に着目した。新規の構造を考案し、パッチ基部に物理的な機能性を持たせることで、パッチの可撓性および伸展性を劇的に向上させる事に成功した。さらに光造形3Dプリンタによる原型作成およびFDM式3Dプリンタによるポリ乳酸メッシュシートの作成手法を確立した。これにより、大面積の止血用マイクロニードル(MN)パッチを迅速かつ安価に作成することが可能となった。
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