研究課題/領域番号 |
20K12664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
本間 達 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60361721)
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研究分担者 |
伊藤 南 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20311194)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 選択式脳低温療法 / 数理モデル / 内部状態推定 / 制御アルゴリズム / 温度管理 |
研究開始時の研究の概要 |
脳内に生じる種々の傷害や炎症によって脳内の代謝が亢進し,脳温上昇にともなう二次障害から脳組織を保護するために脳低温療法がおこなわれている.この治療中に直接測定できない脳内の温度分布をより正確に把握するために,選択式脳低温療法中に,侵襲を追加することなく測定可能な温度データを用いて,脳内の病態を表現する特性値を同定するアルゴリズムを構築し,模型実験によってその有効性を検証する.
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研究成果の概要 |
脳内の温度分布を推定するアルゴリズムを開発した.これは選択式脳低温療法で脳内に入力する血流および輸液と脳から出力する静脈血の温度を利用して,脳内の代謝性産生熱量を推定し,脳内の温度分布を計算する方法である.従来開発していた数理シミュレータを改良し,患者脳を代用する病態脳モデルで患者病態を再現した.代理脳の内部状態を別の数理脳モデルで推定し,およそ2時間で脳内温度分布を良好に推定可能であることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRIなどの大掛かりな機器を使用できないICUなどの医療施設の中で,患者脳をセンサなどで障害することなく,脳内の温度分布を測定できることが示唆された.これは脳低温療法のみならず,麻酔下で全身管理しなければならない疾患で.脳内温度のモニタリングを実現しうる新しい温度測定システムの構築につながる技術である.内部状態を推定する方法については,工学的にも確立しておらず,また医学応用まで可能にする本研究成果は,学術的にも社会的にもきわめて重要な意義がある.
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