研究課題/領域番号 |
20K12669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
平岡 佐規子 岡山大学, 大学病院, 准教授 (90397894)
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研究分担者 |
高原 政宏 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80738427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 在宅自己測定 / 潰瘍性大腸炎 / 免疫学的便潜血反応 / 在宅自己管理検査システム / 免疫学的便潜血検査 |
研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎患者による免疫学的便潜血検査の自宅測定の実施が可能であるか,またその結果が再燃の早期予測に貢献し,予後向上に寄与できるかを明らかにするため,以下の研究を行う.①潰瘍性大腸炎患者による在宅便潜血検査と大腸内視鏡検査における粘膜炎症の評価結果の関連を解析する.②在宅便潜血検査介入群(自宅にて2週毎に便潜血測定と症状スコアをつける群)と非介入群(自宅にて2週毎に,症状スコアをのみをつける群)に割り付け,追加治療必要な再燃の有無,外来院回数,入院の有無,1年後の内視鏡的活動性などの比較を行う.
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研究実績の概要 |
潰瘍性大腸炎は慢性疾患であり,再燃を早めに検知し適切な治療介入を行うことにより,患者が社会生活をつつがなく送れるよう手助けをすることが,我々の任務である.外来診療で,再燃をいち早く察知したいが,一方で来院間隔は可能なら延ばしたく,今後は在宅自己管理も重要となってくる. 大腸癌検診で普及している免疫学的便潜血検査は,潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜炎症の有無の判別にも有用であり,簡便な検査キットも開発されている.そこで,我々は,潰瘍性大腸炎患者による免疫学的便潜血検査の在宅自己測定は可能であるか,またその測定が再燃の早期予測に貢献し,予後向上に寄与できるかを明らかにするために研究を計画した まず今期の研究では,潰瘍性大腸炎患者がキット(OC-ヘモキャッチ「栄研」)を用いて,自宅で便潜血定性検査を問題なく行うことができ,その測定結果が院内測定結果や大腸内視鏡所見(大腸粘膜の炎症所見)と一致するかの確認(①実施と精度の検証),さらに在宅自己測定の継続が可能かの検証(②継続性の検証)を行うこととした.①実施と精度の検証:大腸内視鏡検査予定の潰瘍性大腸炎患者に検査1-3日前にキットで在宅便潜血検査を施行してもらう.そして,在宅自己測定結果が院内測定結果や大腸内視鏡所見と合致するかを検証する.現時点では予定症例の半数が実施済みであるが,ほぼ全例で在宅自己測定結果と院内測定結果は整合性を認めており,在宅測定の手技に関しても,ほぼ全例で「思ったより簡単であった」との回答を得ている.②継続性の検証:臨床的寛解,内視鏡的粘膜治癒,便潜血陰性をすべて満たしている患者に,定期的な在宅便潜血検査と症状シート記入を1年間行ってもらう(原則2週間に1回).この研究に関しては、予定人数の18/20例で開始できており、9例は終了している。継続性に関してであるが、現時点終了もしくは進行中の患者に関しては良好である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で大腸内視鏡件数を減らしていた時期があったため、スタートがかなり遅れたが、取り戻してきている。現在、②継続性の検証(臨床的寛解,内視鏡的粘膜治癒,便潜血陰性をすべて満たしている患者の,定期的な在宅便潜血検査と症状シート記入を1年間)の対象患者のリクルートもほぼ終えており、1年間の在宅測定を終えた患者さんもいる。
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今後の研究の推進方策 |
便潜血キットを少し多めに購入し、1日に何人も研究の開始ができるように体制を整える。 外来の前日に対象患者さんを確認しておく。これらを継続する。
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