研究課題/領域番号 |
20K12681
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
藤井 敏司 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (80271518)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドβペプチド / 電気化学 / 電気化学センサ / ペプチド / 血液検査 / バイオセンサ / アミロイドベータペプチド / 電気化学センサー / バイオセンサー / ナノバイオセンサー / 電気化学測定 / インピーダンス測定 / アミロイドβ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現在の高齢化社会における喫緊の世界的課題であるアルツハイマー病の発病リスクをその原因物質として考えられているアミロイドβペプチドを迅速・高感度・安価・簡便に評価できる電気化学センサを用いて、認知症状が顕著化する前の早期にリスク評価できるようなシステムの構築を最終目標としている。 本補助期間においては、現状では不足している血漿中アミロイドβペプチド濃度を検出するためのセンサ感度の向上を、電極表面の拡張、検出方法の検討、溶液条件の改善などにより検討し、さらには実試料測定で起こりうる問題回避なども合わせて検討することで、最終目標の達成に向けて研究を進めていく。
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研究成果の概要 |
本研究は、世界的に喫緊の課題となっているアルツハイマー病の発症リスクを、認知症状が顕著化する前に、血漿中に含まれるアミロイドβ(アルツハイマー病の原因物質)を迅速・簡便・安価に定量できる測定系の構築を目指している。 これまで、我々が独自に開発したアミロイドβの凝集を促進させるペプチドを金電極上に固定した修飾電極を用いて、標準試料のアミロイドβを数十nMレベルで定量することに成功したが、目標とする血漿中のアミロイドβ(数十pM)を検出する感度には達していなかった。 本研究課題の期間において、測定法を変更し、溶液の条件を最適化することで目的とする数十pMレベルのアミロイドβの定量に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在アルツハイマー病の根治薬は存在せず、認知症状の進行遅延薬が処方されるのみである。そのため可能な限り早期にアルツハイマー病の発症リスクを評価することが重要であるが、これまでアミロイドβをターゲットとした評価系は開発されているものの、汎用されるまでには至っていない。 本研究で開発している測定系が完成すれば、血液を試料とした低リスクで迅速、簡便、安価なアミロイドβ測定が可能となり、例えば健康診断の1項目として多くの被験者の試料を測定することで、認知症状が顕著化する前に発症リスクを評価することでアルツハイマー病患者のQOLを高く保ち、認知症関連の医療費の大幅削減に貢献するものと期待される。
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