研究課題/領域番号 |
20K12683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
田島 英朗 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主幹研究員 (70572907)
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研究分担者 |
菅 幹生 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (00294281)
錦戸 文彦 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員 (60367117)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | PET / コンプトンイメージング / 核医学 / ハイブリッド再構成 / 画像再構成 / イベント抽出 / ハイブリッド画像再構成 / 部分リングPET / C型PET / PET・コンプトンハイブリッドシステム / 核医学イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
高感度な機能測定を行うことが可能なPET装置は、通常トンネルのようなリング形状であるが、リングの一部を開放化して部分リング化することができれば、その開放空間を用いて様々な応用が広がることが期待できる。一方で、測定可能なデータの方向が制限され、3Dイメージングには不完全な条件となるため、画像にアーチファクトと呼ばれる強いゆがみが生じるという問題がある。本研究では、コンプトンイメージングの原理を組み合わせることで、アーチファクトの抑制と画質向上が可能な新しい装置の基礎的な研究開発を行う。そして、画像再構成法開発、検出器試作及びシミュレーション検討によって、期待される性能と実現可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
トンネルのようなフルリングのPET装置に対し、リングの一部を開放化した部分リングPETは患者へのアクセスが容易で、新たな応用や利便性の向上が期待できる。一方で、測定されるデータの方向が限定されるため、画像に強い歪みが生じるという問題がある。本研究では、開放部と対向する部分をコンプトン検出器とし、欠損する方向の情報をコンプトンイメージングの原理で補い、画像の歪みの抑制が可能な新しいイメージング装置の基礎検討を行った。具体的には、PET・コンプトンハイブリッド画像再構成手法を開発し、シミュレーションによって歪みの抑制効果を明らかにした。また、測定イベントの最適な抽出・利用方法を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
部分リング型装置で歪みのないPET画像が得られるようになれば、開放部より患者へのアクセスが容易となるため、例えばPET撮像をリアルタイムに行いながら外科手術ができるようになるなど、新たなPETの応用が広がると期待できる。また、MRIに後付けできるアドオンPETを部分リング化することで、患者の上からかぶせるようにセットアップできるようになり、利便性の大幅な向上が期待できる。さらに、本研究で明らかにした測定イベントの最適な抽出方法は、提案装置に限らずPETとコンプトンカメラを組み合わせた様々な装置に適用できるため、今後のハイブリッド型の装置開発にも応用されることが期待される。
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