研究課題/領域番号 |
20K12685
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 祐次 北海道大学, 情報科学研究院, 助教 (50261582)
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研究分担者 |
清水 孝一 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授(任期付) (30125322)
橋本 守 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (70237949)
松村 健太 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (30510383)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血中脂質濃度 / 血中成分分析 / 中性脂肪 / 無侵襲計測 / 後方散乱光 / 近赤外光 / 血中中性脂肪濃度 / 空間分解計測 / 無侵襲 / モンテカルロ・シミュレーション / 経皮光学計測 / 血中微粒子濃度 / 光電式脈波計測 |
研究開始時の研究の概要 |
一般に、生体を対象とする光学計測は生体透過性の高い近赤外光による吸収分光法が有力である。しかしながら、血中微粒子の主成分である中性脂肪は近赤外波長領域で特有の吸収を有しないため、通常の吸光分光法の適用は困難である。本研究は、この吸光分光法が適用できない中性脂肪による光散乱の変化に対して、経皮光学計測法として申請者等が先駆けて提案した独自技術であり、申請者等のグループにより国内外で初めて提案されている。更に本研究により、動脈硬化性疾患のリスク要因として挙げられる食後高脂血症の日常的な検査・モニタリングが実現されれば、医学的に新たな創造性を社会もたらすことになると考えられる。
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研究成果の概要 |
提案する無侵襲計測における入射間距離が遠距離の場合に比べ短距離のときに脂質濃度計測感度が高くなること、ヘモグロビンの吸収が小さい長波長で感度が高いことについてシミュレーションならび実験的に明らかとした。そこで、脂質濃度計測感度が小さい短波長で脂質濃度に依存せず静脈深さ・直径を推定し、その推定値と長波長かつ近距離計測による実効減衰係数から脂質濃度の推定法を構築した。次に、毛細血管の脈動成分に対して光電式脈波計測の脂質濃度計測への適用可能性を検討した。その結果、計測部位と接触荷重が大きな変動要因であることが分かり、食後の脂質濃度変化に対する計測法としては改善が必要であることが課題となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、中性脂肪による吸収ではなく濁りによる散乱の変化に対する経皮光学計測法として申請者等が先駆けて提案した独自技術であり、申請者等のグループにより国内外で初めて提案されている。本申請課題の研究成果により、脂質濃度の定量評価に向けた基礎が構築された。このことは、動脈硬化性疾患のリスク要因として挙げられる食後高脂血症の日常的な検査・モニタリングが実現に向けた予防医学的な健康管理等の実現に向けて大きく寄与したと考える。
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