研究課題/領域番号 |
20K12692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 社会福祉法人恩賜財団済生会(済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門) (2021-2022) 愛媛大学 (2020) |
研究代表者 |
高井 昭洋 社会福祉法人恩賜財団済生会(済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門), 済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門, 客員研究員 (70632917)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 上方照明システム / 腹腔鏡手術 / 陰影の手がかり / 内視鏡外科手術 / 上方照明デバイス / 上方照明 / 照明デバイス / 照明システム / 内視鏡手術 |
研究開始時の研究の概要 |
安全かつ迅速で正確な腹腔鏡手術のために高品質の手術映像は重要である.しかし,腹腔鏡手術映像は,視軸と光軸が同軸のため「陰影の手がかり」のない立体感の乏しい映像しか得られない.そこで,新規に手術用照明デバイスを開発し,「陰影の手がかり」を手術映像に与え,自然で高品質の手術映像が得られる革新的な上方照明システムを開発した. 本研究では,Cadaver(ご遺体)及び大型動物(ブタ)を用いて,上方及び通常照明システムにより大腸及び胃手術を行い,内視鏡外科技術認定制度の評価基準により手術技量を採点し,上方照明システムの有用性を検証する.加えて,温度上昇の問題を解決した第4世代上方照明デバイスを開発する.
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研究成果の概要 |
われわれは,共同研究により腹腔鏡手術用の照明装置を新規開発し,手術映像に立体感と自然感をもたらす上方照明システムを開発した.2020 年度には,照明装置の温度上昇の問題を,ペルチェ素子を用いた水冷式の回路を開発することで解決した.2021年度には,電源装置と水冷式回路を一体化し,照明装置には温度上昇に関する安全機構を搭載するよう改良した.2022年度は,多診療科医師26名および医学部学生14名を対象に上方および通常照明システムの比較検証手術を行い,アンケートによる調査の結果,統計学的に有意に上方照明システムが高く評価された.以上より,前臨床的評価としての上方照明システムの有用性が証明できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内視鏡外科手術は,キズが小さい,痛みが少ない,早い社会復帰ができることから,現在の医療には必須となっています.しかし,手術の難易度が高いことが問題です.今回の研究では,内視鏡外科手術において,最も重要な情報源である手術映像を,より美しく自然に見せられるよう,全く新しい内視鏡手術用照明装置を開発しました.この装置を使い,多診療科の外科医が,実臨床を想定しご献体や動物で手術を実際にしてみたところ,今の照明装置より手術がやりやすくなったという成果を得ることができました.この研究成果が,より安全に安心して内視鏡外科手術を受けていただけることに貢献できると考えています.
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