研究課題/領域番号 |
20K12695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
田倉 哲也 東北工業大学, 工学部, 准教授 (00551912)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ハイパーサーミア / 低侵襲治療 / 金属環 / LC共振器 / Q値 / 発熱素子 / 配置 / 有効電力 / 生体適合材 / 磁束密度 / 透過率 / LC共振 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、がんへの温熱療法(ハイパーサーミア)の中でも高周波磁場を利用した低侵襲治療技術において、生体内での利用に耐えうる小型発熱素子を開発することを目的とする。はじめに最外殻となるカプセルの素材に強度と生体適合性に優れたチタンを用いた場合に、カプセルの形状が発熱量に与える影響を明らかにする。また、LC-Boosterと呼ぶLC共振器と低キュリー点磁性材をカプセル内に配置した際の高周波磁界中における加温能力の検証として、実機による励磁実験を実施する。さらに、埋め込みへの適正を調べるために、素子の強度試験と金属溶出試験を実施する。これらの結果から、生体内で使用可能な発熱素子構成の提案を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、LC-Booster方式を導入した低侵襲磁気ハイパーサーミア用発熱素子における金属カプセルによる封入の実現を目的とした。封入するカプセルとして利用する金属環に関する検討として、金属環の形状や材質が金属環内の磁束密度へ及ぼす影響を明らかにすることができた。また、金属環内にLC共振器及び磁性体を収めた発熱素子の特性測定により、素子設計に展開する指針を得た。さらに、素子を体内に埋め込むことを想定した評価・検証により、開発した素子の能力を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱によるがん治療を目的とした体内埋め込み型ハイパーサーミアは、局所的治療において非常に有効であり、その発熱素子としてLC-Booster方式を採用した方法は、高い発熱能力を有している。しかし、構成する部品が生体組織に対して剥き出しとなっていることが課題の一つとなっていた。本研究により、生体適合性のよい金属を最外殻として構成しても加温性能を保持できる可能性が出てきた。本研究成果は、体内埋め込み型ハイパーサーミアとして、体内への長期間の留置にも耐え、安定して加温治療を継続できる治療システムの実現につながるものである。
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