研究課題/領域番号 |
20K12711
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高柳 泰 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座助教 (50578250)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 再生医療 / iPS細胞 / 特定細胞加工物 / 製造工程 / QbD / セルソーター / CQA / 無血清培養 / Quality by Design |
研究開始時の研究の概要 |
近年、iPS細胞を用いた再生医療研究が進み、実用化に向けた研究開発は益々加速していく状況にある。しかし、iPS細胞を用いた細胞加工物の製造は、製造期間が長期化し工程も複雑化している。医薬品の製造においては研究段階から実用化を視野に入れ、効率化のため重要管理項目に基づく工程デザインが行われる。本研究では臨床研究段階にある特定細胞加工物(ヒトiPS細胞由来角膜上皮細胞シート)の製造において管理値と最終品の品質の変動の相関を調べて重要管理項目を設定し、製造工程の効率化を検証してより実用的な工程を確立する。
|
研究成果の概要 |
本研究では細胞加工物の製造にリスクマネージメントの考え方を取り入れて重要品質特性(CQA)を設定し、その値を管理しながら工程の改良を検討した。研究の進め方としては、CQA値をiPS細胞からの分化誘導効率(%)と規定し、CQA値測定を含む細胞純化工程を中心に工程全体を大きく3つに区分し、前後の工程を管理しながら各工程の改良を検証した。 分化誘導培養は閉鎖系システムによる工数簡略化、細胞純化は無標識での細胞分取、シート作製では培養期間と細胞密度の管理による最終製品調製をそれぞれ検証し、適正なCQA値を保持したまま各改良が適用可能であることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リスクマネージメントに基づく工程管理については、CQA値を軸として管理するスタイルが細胞加工物に対しても実際に適用可能であると示すことが出来た。 工程の改良内容については、開始当初は蛍光標識の組合せ変更など既存手法での対応を想定していたが、検討の過程で無標識セルソーターや閉鎖系培養システムなど新規技術を取り入れることにつながった。これらの改良手法は、無標識セルソーターであれば生物由来原料不使用による感染持込および残留に起因するリスク解消、閉鎖系培養システムであれば製造作業負担の低減のみならず製造施設簡易化による大幅なコスト削減など、再生医療実用化に付随した課題解決策を提示することが出来た。
|