研究課題/領域番号 |
20K12714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
井川 和代 岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (90512111)
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研究分担者 |
小川原 亮 京都大学, 化学研究所, 助教 (00807729)
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
楠本 多聞 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高度被ばく医療センター 計測・線量評価部, 博士研究員(任常) (90825499)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん治療 / BNCT / ホウ素分布 / 固体飛跡検出器 / 線量評価 / 放射線飛跡検出器 / 三次元口腔がんモデル / ホウ素 / 口腔がん / 三次元培養モデル / 中性子捕捉反応 / 中性子線量 / 三次元培養 |
研究開始時の研究の概要 |
切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部がんに対して、加速器中性子源を用いたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)が承認され、その優れた局所制御、機能温存、整容の点からQuality of Lifeの改善による治療後の早期社会復帰が期待されている。一方、簡便で患者負担の少ないBNCT適正検査の確立が求められている。BNCTの適応第一条件は、ホウ素が腫瘍部に集積し、腫瘍周囲の正常部には集積しないことである。そこで本研究では、ホウ素集積性BNCT検査システムを構築し、加速器中性子源を用いたBNCT組織内線量分布の評価体系の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
ホウ素中性子捕療法(BNCT)は、腫瘍部に集積したホウ素-10原子と照射された熱中性子との核反応で放出されるα粒子及びリチウム-7の放射線エネルギーすべてを腫瘍細胞1個に与えることで腫瘍を破壊するがん治療である。BNCTの治療計画において腫瘍部位と正常組織におけるホウ素-10原子の分布と濃度に基づいて中性子照射量を決定することがBNCT治療の成功を握るといえる。本研究では、放射線飛跡検出器として使用されているCR-39を用いて、ホウ素-10に基づいた組織内線量分布の評価体系を確立した。本研究の成果は、治療前のホウ素集積性検査や線量評価を行うBNCT適応検査システムとして臨床的応用が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の組織内10B濃度分布評価法の確立により、患者ごとの10B濃度分布に基づいた線量計算が可能となり正確な処方中性子線量をBNCT治療計画で立案できる。組織内線量分布の評価体系の確立により「最善・最良」のがん治療となる頭頸部がんの組織系や部位を推奨できるようになり臨床意義がかなり高いといえる。さらに、新規薬剤10Bの開発、BNCT適応疾患拡大などBNCTの発展に大いに貢献できる。
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