研究課題/領域番号 |
20K12728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中林 美奈子 富山大学, 芸術文化学部, 客員准教授 (30293286)
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研究分担者 |
河原 雅典 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (30389960)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | フレイル予防 / 電動アシストカート / 中山間地域 / 電動アシスト歩行補助車 / 電動歩行補助車 / 歩行支援ツール / アクションリサーチ / フレイル / 歩行支援機器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は中山間地域の限界集落におけるフレイル予防のための地域活動モデルを示すことである。富山県内の里山集落でコミュニティアクションリサーチの手法を用いて、産学官民協働で歩行カート(屋外で使用する4輪歩行補助車)を活用した歩いて暮らせるまちづくりと「スマートカート」の開発に取り組み、歩行カートや「スマートカート」が斜面地で生活する高齢者の生活を助け、フレイル改善に効果があることを示す。次に取り組みのプロセスと関与者の意識や行動の変化から「スマートカート」がサスティナブルな集落づくりのインターフェースになる可能性を検証し、対象地域におけるフレイル予防とコミュニティ活性化の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、「スマートカート」と名付ける歩行支援機器(電動アシストカート)の開発とその活用を基軸としたフレイル予防活動を実施し、中山間地域の限界集落におけるフレイル予防のための地域活動モデルを示すことである。
1)地域活動のための基礎調査:地区高齢者を対象に令和2度・3年度・4年度に実施した質問紙調査の結果の概要(フレイル該当者の状況・フレイル発生要因および改善要因等)をパンフレットにまとめ、地区の全世帯に配布した。また、町の地域福祉懇談会や地区の運営審議会でも説明し、地区ステークホルダーの理解を促した。フレイル予防の重要性や結果に示した「高齢になって農作業が続けられるまちづくり」というフレイル予防活動の方向性については同意が得られたものの、「「スマートカート」のイメージがつかないので、それをどう活用すればいいのかわからない」との意見が聞かれ、研究目的の達成には、「スマートカート」の開発が不可欠であることが示された。
2)スマートカートの開発:本研究では、これまでに「非電動歩行補助車の車体に電動駆動装置を付加した形の電動歩行補助車」を試作し、その改良を進めている。改良にあたって、市販の電動アシストカートや小型モビリティを使った予備実験を行ったところ、一定斜度以上の傾斜路、砂利道、1㎝程度の積雪等の悪路において、下りの制御が十分に利かないこと、車輪が空回りすること等の問題が確認できたが、これらの問題を解決する改良が難航している
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
スマートカート試作機の製作が難航している。本研究の目的は地区住民との共創によるフレイル予防活動の実践であるが、前述の通り、地区のステークルダーからは「スマートカート」のイメージがつかないとの意見があり、試作機製作の遅れが、フレイル予防活動の実践の大きな阻害要因になっている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度中にスマートカート試作機の完成を目指すが、難航が予想される。試作機が完成できなくともイメージ画やモックアップ等を用いて視覚的に表示することで、地区ステークホルダーのイメージ化と活動モチベーションの活性化を図る。その上で、研究者、地区関係者が一堂に会し、実現可能性の高いフレイル予防活動の在り方について議論・提案する。
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