研究課題/領域番号 |
20K12741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉見 佳那子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90822560)
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研究分担者 |
小池 卓二 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (10282097)
道脇 幸博 東邦大学, 医学部, 客員教授 (40157540)
西村 吾朗 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (30218193)
戸原 玄 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00396954)
中川 量晴 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (60585719)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 嚥下障害 / 誤嚥 / 嚥下機能評価 / 近赤外線 / 蛍光色素 / 嚥下評価 / 近赤外光 |
研究開始時の研究の概要 |
摂食嚥下障害による誤嚥は“誤嚥性肺炎”を引き起こすため、誤嚥の検出は誤嚥性肺炎の予防に有効である.誤嚥や咽頭残留の検出には、現在主に嚥下造影検査と嚥下内視鏡検査が用いられるが、いずれも術者の熟練度に依るところが大きい.よって、日常的に居宅や施設等で繰り返し実施でき、かつ簡便で非侵襲的な検査手法の確立が求められている.本研究では「近赤外蛍光検査システム」を用いて、従来の検査手法との新規手法の信頼性および妥当性の検討を行う.また検知精度向上と手技確立を行い、システムの実用化を目指す.国内外の摂食嚥下分野において、嚥下障害の新たな診断法やリハビリーテーション法の確立に寄与できる革新的な研究である.
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研究成果の概要 |
初年度は、予備実験として①プローブの頚部への照射角の設定、②咽頭通過する食物中の蛍光を計測可能な蛍光強度積算時間の設定、③咽頭残留を計測する最適スパンの検討、を実施した。その上で、測定機器の修正、改良を行った。 2年目と最終年度に実際に嚥下障害患者を対象とし計測を実施した。嚥下時の蛍光計測および嚥下造影検査を同時に実施した。その結果、咽頭残留する食物中の蛍光検出が可能であった。また、プローブの接触位置や接触強さが検出精度に影響することがわかった。これらの結果よりプローブ形態やセンサの感度を検討した。検査手技の簡易化と検出精度向上が大きな課題であり、今後も研究を継続する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢や疾患による嚥下機能低下は誤嚥性肺炎の発症につながるため、在宅や病院などで、簡便にかつ侵襲なく実施できる嚥下機能評価の確立が求められている。我々は近赤外線光を用いた検査システムを新たに開発し、咽頭に残留した食物の検出能力を調査した。研究では、蛍光色素を食品に混和し嚥下障害患者に摂取させ、嚥下後の咽頭残留物を本システムにより体表から検知できることを確認した。嚥下内視鏡や嚥下造影検査ができない環境でも、本システムを使用することで誤嚥リスク評価が可能となり、将来的には嚥下障害の予防や診断に役立てることができると考える。
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