研究課題/領域番号 |
20K12753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
尾田 雅文 新潟大学, 社会連携推進機構, 教授 (80372473)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | Deep vein thrombosis / Blood flow / Ankle joint / CPM / Ultrasonic echo / 深部静脈血栓症 / 足関節CPM / 血流 |
研究開始時の研究の概要 |
深部静脈血栓症(DVT)は,同一姿勢の持続により局所の血液濃縮から発症する.弾性ストッキングと間欠的空気圧迫法(IPC)の併用による予防が一般的であるが,皮膚損傷などの弊害が報告されている. そこで,足関節等の連続受動運動(CPM)が,筋ポンプ作用により血流改善効果が認められることに基づき,DVTの予防効果が期待できることに着目し,長期臥床や人工関節手術,脊椎手術後のDVT発症予防に利用可能な新たな医療機器の開発を目指す. なお,就寝時においても睡眠障害を発生させないために,WHO夜間騒音ガイドラインに準じた工学的アプローチによる消音設計と,CPMが睡眠に及ぼす生理学的影響についての両面から検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,CPM 装置をDVT 予防に適用することによる血流改善効果を検討する基礎的研究の一環として,可動機構に4 節リンク機構を導入したDVT 予防装置を開発するとともに,その血流改善効果について評価・検討した.本装置は,騒音に係る環境基準を満たしていることが確認でき,装置の駆動音によって長期臥床患者のQOLが低下する可能性は低いということが示唆された. 続いて,本試作装置装置による大腿静脈の血流状態の変化に基づき検証した結果,停滞が再現された研究対象者の血流量を有意に上昇することができ,さらに血流改善効果に持続性を有することが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象となる新規DVT予防装置は,臨床の場において,患者の要望などから早期の実用化を求められてており,同装置の実現を図る上で,必要不可欠な同装置による生理学的影響を明らかにすることは,学術的のみならず社会的意義を有している. また,本研究を推進することで,新規CPM装置の設計指針が確立されることが期待される.また,本装置の試作は,臨床医ならびに地域企業等とのコンソーシアム体制で臨んでおり,速やかに新規医療機器の社会実装を目指す研究テーマとして実施した.
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